桜海老について 1
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漁港東側にある桜海老の、オブジェクト下にある写真。
桜海老漁出漁準備。
「桜海老」は生物学上、甲殻類、車海老属桜海老課に属し体の表面に約1600個の発光器を備えている体長4〜5cmの一年生動物プランクトン。昼間や月夜には200〜300メートルの深さに生息し闇夜には20〜30メートルの上層部まできて厚い群れをなすが、明け方にはまた群れになって下降し始める。餌は稚海老の間は植物性プランクトンで、成長するにつれて微細な動物性プランクトンを餌にする。
産卵期は5〜10月で一匹の雌の産卵数は1500〜2000粒、一日半で孵化し一ヶ月位で海老となり10〜 12ヶ月で親海老となり産卵する。
毎年、10月まではその夏に孵化した新しい海老(新海老)に混じって親海老(ひね海老)が捕れるが11月頃になると親海老はいなくなり新海老ばかりとなる。生息分布は駿河湾だけでなく、遠州灘、相模湾、東京湾にも生息しているらしい。
 明治27年11月のある夜、2人の漁師が鯵夜曳船で操業しようとしたところ網につける浮樽を忘れてしまいそのまま鯵網を海中に入れると、網が深く沈んで大量の桜海老が入ってきたということらしいです。漁期は昔は一年中だったようですが今では春漁3〜6月と秋漁10〜12月です。そして、昭和 45年から由比町、蒲原町、大井川町三町の水揚げ額を共同で分配するという(プール制)が布かれ、これは国内唯一であり世界的にも例がないといわれています。
 その結果、資源の保護、価格の安定、過当競争による事故防止につながっています。また、船が木造からFRP製の構造になり網を巻き上げるのに人手をあまり必要としない「動力網巻き上げ機」に変わったこと、魚群探知機や無線の設備の向上なども桜海老を安全かつ合理的に発展させた要因でもあるのです。
由比港漁業協同組合「桜海老のあらまし」より引用
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