物理部の歴史  1999年版  物理班冊子

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第1章 序文

 自然が示すさまざまな現象には、一定の規則性が存在する。多彩な現象の奥にあるこの法則を探るのが自然科学であり、物理学はその基礎となっている学問である。物理学は諸科学の中でも、扱う事象ではなく、研究の方法、考え方によって特徴付けられた学問分野であり、実際、物理学が扱う対象は決まっておらず、宇宙のあらゆる現象にわたっている。物理学とは、実験などを通して現象を整理し、それを記述する公式を見出すとともに、絶えずより基本的な法則は何か、ということを掘り下げていく学問である。
 我々物理部はその物理学の研究を行っている部活動である。物理学は、まず天体の連動、特に太陽の周囲を回る惑星の運動の研究から始まり、「力学」、「電磁気学」、「熱力学」などが確立され、今日古典物理学と総称される壮麗な体系によって、我々人間の目に見えるような大きさの「巨視的世界」の諸現象は、全て完全に説明できると考えられた。しかし、完全と思われた古典物理学では、原子、電子などの微粒子の世界である微視的世界においては成立しなかったため、新たに量子力学が出来上がった。我々物理部の物理は、これら最尖端物理学に比べて大変粗末なものではあるが、今まで物理部で研究してきたことを知ることによつて、新たな発見への糸口を見つける事もできるであろう。
 本書には、過去物理部が行ってきた研究や、研究中に起こった事件などが記載されている。今後の研究の礎や、失敗を防ぐ教訓等になれば幸いである。
1999年5月29日
物理部部長兼物理班班長

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