授業になどは出ていられない。当然授業は無視してパンフレットの訂正をするのでした。二限目が終わって彼は生物部の連中及び彼らの後継者の2年生二人と一緒に発表の行なわれる三島へと向かうのでした。又、この行きの電車の中でも彼は、一生懸命パンフレットの訂正を行なっているのでした。電車が次第に三島へ近づくにつれて、彼はだんだん落ち着かなくなって来るのでした。電車は情容赦なく、三島へ着きました。そして彼らは又電車に乗り目的地へと向かうのでした。発表時刻の30分位前に学校に着きました。そしてプログラムを見ると“光の干渉”の実験発表は2番目に行なうという事でした。遠藤氏は1番目の発表を聞きながら、自分の発表の参考にしようなぞと考えている所へ係員がやってきて
「あのォ…1番目に発表する予定の学校が都合で来られなくなったので、お宅の発表が1番最初と言う事になりますのでよろしくお願いします。」
「ええ! ガ―・・・・・・ん!!」
彼は大変なショックを受けました。それにも増して彼は焦り始めました。彼は説明で使うスライドを準備するのでしたが、やはり彼は動揺していました。その為「天地無用」のスライドの上下を間違えてしまっていたのでした。しかしそんな事には気が付かずに、彼は準備をしているのでした。すると進行係りが
「では富士高校物理部の発表を行なって下さい。」
遠藤氏は“人”と言う字を手のひらに書き、飲み込むのでした。