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§VI 補正部

 この原稿を書く時期において、まだ不必要な機器であるが精密さを必要とする実験が数ヶ月後に迫ると思うので、著者のアイディアを書くことにする。

補正機構造図 補正部ではフォトトランジスター(以後PTrと略す)の光の波長に対する感度差の補正を行なう。Grf bを見れば分かるように、PTrは光の波長に対して、等しい感度を示さない。つまり、5000Åでは50%の感度しか示さないが10000Åでは100%の感度を示すように、各波長によって違うのである。そのため、鈍感の波長で強い光を発光部で出しても、受光部の電流計には弱い光としてしか記録されない訳です。そのためにはどうしたらよいか?解決方法を考えれば多いが、著者が分析機を考えた時点で思いついたことを記しておく。
実体図はFig9に示す。

[補正方法]

 資料を入れる前に分光器で各波長の電流の強さを測定し、そのグラフを横軸にTime、縦軸にVOLT Eをとり、シンクロスコープに描いてみる。するとスコープには、PTrの各波長の相違から不規則な波形が出るはずである。これを一定な波形に(一直線)するためにはどうしたらよいか?Timeは一定であるから、電圧の増減を変えるしかない。

電圧はどうしたら変えられるか?
結論はカンタン、抵抗値を変えればよいのである。
オームの法則;E=IRより (但し Eは電圧、Iは電流、Rは抵抗)
Eは求める変数
Iは定数である、よって
Rを変数として、抵抗値を変えればよい。

 そのために著者はスライドボリュームを使ったのである。ところで、スライドボリューム(以下SVRと略す)を手動で変えていったらとても間に合わない。そこで電圧の変化をグラフ化すれば曲線になるはずである。

  1. グラフをスペクトル幅に換算してアクリル板に描く。
  2. 曲線上を切りとる。
  3. その穴にSVRのハンドルを突っ込む。
  4. アクリル板をネジの近くに垂直に立てる。

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