平成14年度アカウミガメ産卵情報 IN SAGARA


相良海岸への4WD車の乗り入れは静岡県条例により禁止されています!
アカウミガメは非常に警戒心が強いので、光が見えると上陸できません!
夜間、駐車場等の利用につきましても十分ご留意下さい。

・第1号 5月30日 上陸時間 不明 132個 移植   8月9日孵化

昨年より10日程度早いが平年並みの上陸だ。
産卵もしていたし順調なスタートだ。












・第2号 6月10日 上陸時間推定午前2時 現状維持  台風12号により流失

いつもサーファーの車両が走り回っている海岸に産卵。
波が無く、週末を避けて月曜日の朝に産卵に訪れる。
この海岸ではよく見られる光景だ。
ただ、この海岸の半安定帯は、ゴミが多く汚れている。
今回の産卵巣もゴミと植生との闘いだったようで、草むら
の中に産卵した。
孵化率が心配である。






・第3号 6月19日 上陸時間推定午前1時  4個(内2個破損)

浜がけにより、上部植生の上れず、下で産卵した。
ただ、卵が4個で内2個が破損していた。
盗掘や動物による被害が考えられたが、カモフラージュ
したあとはそのまま残っており、食べた残骸や人や動物
の足跡が無かった事から、ウミガメ側に何らかの問題
があった事が推察される。








・第4号 6月22日 上陸時間推定午前0時 132個 移植 8月17日孵化

いつもサーファーの車両の走り回っている海岸に産卵した。
満潮時汀線より31mの場所であり、ウェットビーチなので、
産卵巣の下部は水没状態であったので、急いで掘り起こし
保護区画へ移植した。
19日のものと同個体である可能性が高い。









・第5号 6月23日 上陸時間推定午前1時半〜3時50分 移植 124個
 
午前3時、上陸中のアカウミガメを発見。標識確認 JPN19811・・・2000年8月10日装着
満潮時汀線より62mの場所に産卵。海水浴場にあたる為、移植。
直甲長92cm(88cm)
直甲幅76cm(74.8cm)*カッコ内2000年上陸時計測

・第6号 7月10日 上陸時間推定午前2時  現状維持

台風6号の影響による高波が続くなか、上陸産卵した。
昨年の台風による浜ガケの下に出来た砂の吹きだまり
に産卵した。
孵化率の一番あがる場所であるので、現状維持にしたが
台風6号が直撃した場合、大潮とあいまって流失の可能性
が高い。
しかし、あまりに好条件の場所に産んだので賭に出る事
とした。





・第7号 7月13日 上陸時間推定午前1時  現状維持 8月20日台風13号により流失寸前。全滅確認。

最多産卵浜への上陸産卵だ。
右側から上部植生帯まで上ろうとしたが、浜ガケにより阻まれ
再度左側に回り込んで浜ガケを崩しながら産卵した。
この位置は砂が吹き溜まっており、孵化率が上がる事間違い
無し。
8月20日台風13号の高波により流失寸前を確認。
移植する為、掘り取り調査115個。全滅確認。
浜がけもあいまって砂温設置産卵巣なので、温度を確認
したところ、20cm 40cm 60cm 各地点でかなりの高温が記録
された。



・第8号 7月16日 上陸時間推定午前1時 現状維持

台風7号が接近中であり、暴風雨、波浪、高潮警報が発令
されている中での上陸産卵だ。
ウミガメにとっては、海岸に人や動物の来ない安全なひととき
なのだろう。
浜ガケの酷い海岸だが、上部の植生に上れる所を選んで
上陸して、植生の中に産卵した。
台風の影響で流失する事もなさそうだ。






・第9号 7月15日 上陸時間 午前6時 現状維持  9月3日孵化
17日の早朝巡回時、地元の人から15日の朝遅く産卵していたのという情報を得て指定位置を
探した所、産卵巣を発見。現状のまま保存した。

・第10号 7月27日 上陸時間不明 現状維持

今朝はストランディングと上陸産卵の2つの事象が重なった。
上陸産卵は浜ガケの急斜面を上り、崩しながらガケの上部
に産卵した。











・第11号 7月27日 午後21:30上陸 23:15降海 151個 移植 9月15日孵化
 
今夜は年2回の夜間観察ツアーである。午後9時に公民館を出発して海岸を歩いていると
月明かりに照らし出された波打ち際に黒い影が動く。少しづつ、あたりを見回しながらの
上陸だ。最初から最後まで産卵シーンを見守った。
標識確認JPN19811(6月23日上陸産卵のものと同個体)
砂が乾いており、巣穴が浅く上部は乾燥した砂の中に産んだので移植。

・第12号 7月29日 上陸時間不明 120個 移植 9月15日孵化

連日の上陸産卵だ。
石ころの多い海岸で、水没の危険の多い場所(川の横)
なので移植。
汀線より39m










・第13号 8月10日 上陸時間推定午前2時 午前4時降海 123個 移植 9月26日孵化
 
標識無かったが、可愛そうなので標識装着は断念。
砂浜の少ない海岸なので移植した。

・第14号 8月10日 上陸時間不明 141個+1個破損 移植 9月28日孵化

上陸産卵も最後を迎えたようだ。
孵化限界期日である。
平年より早いペースで孵化が終了した。
脱出しおくれた8匹を海に帰すところである。










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