美術館のバリアフリー度は?


1日で4箇所の美術館を見てきました。もちろん絵を見るのが主目的ですが、バリアフリー度もチェックしてきました。

 まず、はじめに訪れたのは愛知県稲沢市の荻須記念美術館。この建物は1983年に稲沢市が作ったもので、稲沢市出身の画家荻須高徳が寄贈した作品を中心に展示してあります。この日は荻須高徳生誕100年の記念展最終日でした。緑豊かな公園に囲まれているということですが、本当に広々としたところにあり、車いすも問題なく入場できました。パリの街角の風景が中心で、私たちも昨年秋にパリへ行ったので、なんだか親近感を持ってゆっくり鑑賞しました。
 しかし、残念なことがひとつあります。車いす用のトイレがあるのですが、ドアーが手前に開くようになっているのです。車いすの人が一人では使えない状態です。やはり引き戸でないと。

次に行ったのは尾西市の三岸節子記念美術館。波乱万丈の人生を送った三岸節子の生家の跡地に作られたもので、2階は市民が学習会や集会に使える貸会館になっています。入り口にはスロープがあり、エレベーターも設置されているので車椅子でも十分利用できます。絵画はバラ等の花を題材にしたものを中心に展示してありました。裏には蔵を利用した展示室がありました。ここは少し階段があり、車椅子は持ち上げなければなりませんでした。でも、中は難なく動けました。

三ヶ所目は小牧市にあるメナード美術館です。ここは障害者と同行者1名は無料になります。この日は新春展で、さまざまな作家の馬をテーマにした作品が並んでいました。坂本繁二郎、前田青邨、平山郁夫、東山魁夷など。残念なのはトイレが車いすでは使えない点です。

最後には岡崎市美術博物館へ行きました。広々とした公園にモダンな建物、ちょっとルーブル博物館にあるピラミッドをイメージしているのかな。周辺の公園には小規模風力発電のプロペラが数台回っていました。ここではカルヴァッジョほか、バロック絵画の先駆者たちの作品が並んでいました。16Cおわりから17Cにかけての宗教画がいっぱい。車いすに対してはエレベーターあり、車いす用トイレあり、でなんら問題ありません。

そこで、バリアフリー度は荻須記念美術館、三岸節子記念美術館、メナード美術館は
バリアフリー度4   岡崎市美術博物館はバリアフリー度5 でした。

荻須美術館 三岸美術館 メナード美術館

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