インフルエンザ脳症

<どんな病気ですか?>
インフルエンザウイルスが脳に侵入し、脳を破壊するためにおこります。急激に発症し、けいれんを起こしたり、昏睡状態になったりして、約1/3の方が亡くなります。命を取り留めても植物状態などの後遺症を残すことが多いです。残念ながら、今のところ、この病気に対する効果的な治療法はありません。ワクチンを受けるなどして、インフルエンザにかからないようにするしか予防手段はありません。

<症状>
発熱してから、1〜2日くらいの間にけいれんを起こしたり、昏睡状態になったりして発症します。発症してからは、約1/3の方が数日の間に死亡します。助かっても植物状態などの重い後遺症を残すことがよくあります。

<予防方法>
インフルエンザにかかってしまってからは、脳症の予防はできません。今のところは、インフルエンザワクチンを受けてインフルエンザにかからないようにするしかありません。

 

嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)

<どんな病気ですか?>
冬に乳幼児がよくかかる病気です。主に、ロタウイルスやアデノウイルスやノロウイルスなどによってうつる病気です。突然吐き始め、続いて下痢(クリーム色〜白色)になります。熱が出ることもあります。1週間くらいでよくなります。

<治療の基本>
薬も処方しますが、家庭での食事療法が大切です。吐き続けるときや脱水が強いときは、点滴や入院が必要になります。
吐いたときの食事は、こちら
下痢のときの食事は、こちら

<こんな時は早めに診察を>
・1日以上吐き続けるとき
・元気がなく、顔色が悪いとき
・唇が乾いて、おしっこが少ないとき

 

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)

<どんな病気ですか?>
耳の下(耳下腺)が腫れて痛がります。たいてい左右とも腫れますが、片側だけの時もあります。腫れは1週間でひきます。熱が出ることもありますが、3〜4日で落ちつきます。

<治療>
熱や痛みをおさえる薬を処方します。痛いときは冷湿布をしてもよいでしょう。

<家庭で気をつけること>
1 食べ物:すっぱいものやよく噛まなければいけないものは避けましょう。
2 入浴:高い熱があるときや痛みが強いとき以外は、かまいません。

<幼稚園・学校>
腫れがひくまでは他の子にうつります。約1週間かかります。登園・登校には治癒証明が必要です。

<こんな時はもう一度診察を>
1 頭痛が強く、何度も吐くとき(髄膜炎を合併することがあります)
2 1週間たっても腫れがひかないとき(他の病気を疑います)
3 熱が5日以上続くとき(他の病気を疑います)
4 耳の下の腫れが赤くなったとき(化膿性耳下腺炎を疑います)
5 睾丸を痛がるとき(睾丸炎を合併することがあります)

<予防法>
ワクチンがあります。1歳以上なら受けることが出来ます。