Hello, AUSTRALIA!!
2004/1/12 last updated
お待たせしました。いよいよオーストラリアの旅は、モーニントン半島のオズボーン小学校へ!!

  第7回オーストラリア教育体験視察と交流の旅 報告!!
                  2002年8月19日〜8月28日

 みかりんは、この夏、南半球はオーストラリアへ行ってきました。というのも、私の携わる教育の仕事の中で、「研修」という自己研鑽の大切な部分がありますが、私は今回、「海外の教育を学ぶ」という素晴らしいチャンスに恵まれました。

 オーストラリアといえば、「コアラ・カンガルー・カモノハシ!!それに、オージービーフでしょ!!」なーんて、楽しいことばかり思い浮かべてしまう私ですが、オーストラリアはみなさんご存知のように、超BigIsland!!日本の何と22倍の面積を誇るのです。

 広大な荒野と自然、太陽が輝く美しい海、そして不思議な動植物たち…。巨大大陸オーストラリアの気候は熱帯雨林から砂漠気候まで様々。そんな中、魅力的で個性的な街々が点在しています。よく、「オーストラリアは6回来ても観きれない」と言われるそうですが、それぞれの自然と調和をはかりながら、平和で開放的な表情を見せるオーストラリアは、非常に魅力的な国でした。 その大らかなお国柄の中で生きる人々もまたとてもフレンドリーで魅力的。素晴らしい出会いもたくさんありました!!

 私は、教育と人々とのふれあいを通して、未知なる国オーストラリアを探検してきたのです。

          Melbourne     Osborne Primary School    Sydney
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                        8月19日(月)
 成田空港に集合した私たち視察団41名は、空港でまずは出発式を行いました。事前学習会を欠席していた私は、誰も彼もが初対面の方ばかり。緊張の面持ちでカンタス航空180便へ。日本はこのとき台風接近中で、いろいろな方からご心配をいただきましたが、20時15分、予定通り、空の旅のスタートを切ることができました。カンタスの乗務員は男性が多く、女性は一人だけでした。フレンドリーな接客に早くもオーストラリアの雰囲気が感じられ、少々窮屈な10時間の旅で見る夢もオーストラリアへと思いを馳せたものに…。どんな出会いが待っているのかな?赤道を超え、生まれて初めて南半球へ!!

                        8月20日(火)
            
 
 朝7時半ごろ、無事メルボルン空港に到着しました。オーストラリアと日本の時差は1時間。さほど身体もきつくない感じです。ここで私たちはPJ(右写真中央)の運転するバスに乗り、メルボルン市内をしばし観光することになりました。PJは陽気なナイスガイ!!すぐにみんなの人気者に。
 朝のひんやりした空気の中、メルボルン郊外の広々とした風景が車窓にひろがっています。冬なのに緑が多いのは、オーストラリアの木々はもともとユーカリの仲間を中心とした常緑樹ばかりだからだそうです。落葉樹の多い日本の冬とはちょっと違った感じがします。気候的には、メルボルンは大阪くらいにあたるそうです。それにしてもPJのバスは「冷房」が効いていて、寒い!!(なぜなの?!)PJ曰く、「こうやって冷やしておけば、寒い寒いとあなたたちが寄ってきて、私はあなたたちを抱きしめなければならない。そうすればすぐになかよしになれる!!」(直訳的でスミマセン)オーストラリアンジョークもバリバリ。さすが、オーストラリアの大阪?!そんな楽しい雰囲気の中、メルボルンの街へバスは進んでいきます。

 メルボルンは、ビクトリア州にあります。オーストラリアは5つの州に分かれていますが、ビクトリア州は、オーストラリアの南端に位置する一番小さな州です(小さいといっても巨大なオーストラリアの中では…ということですが)。有名なタスマニア島も、ビクトリア州にあります。
 400万人が住んでいるそうですが、そのうちの300万人がメルボルンに住んでいるということですから、その大きさも想像できるでしょう。他民族国家のオーストラリアですが、使用言語は252語というから驚きです。移民国家っていえるくらい、移民によって発展してきた国で、一番多いのは、ギリシア人で13%、続いてイタリア人で12%。ヨーロッパ系の人々が、人口の1/4を占めているということです。

 さて、そんな説明をききながら、私たちはまず「Queen Victoria Market」へ向かいました。1859年にオープンした歴史ある市場です。6.5haもある敷地内には、生鮮食料品・日用品・衣類・おみやげなどを売る店が500店以上も軒を連ねています。とにかく、安い!!おもしろい!!平日の朝だから、お店も開けたてって感じでしたが、メルボルン一安い買い物ができるというこのマーケットはオススメです。値段も3割くらい安いということです。(ホントにそうでした!!)

             

 メルボルン市内をめぐるには、名物、トラム(路面電車)が便利です。様々な色のトラムが走っていますが、右上写真の右側の緑と黄色のトラムが特に有名です。これは、オーストラリアの国花であるアカシアの花の黄色からきているそうです。他にも、木製のものや、最新型のシルバーのもの、また、ワイン色のトラムは「シティーサークル」といって、シティの中心部を循環している、観光客用の無料のトラムです。

 オーストラリアの交通法規は日本とほとんど同じで、車は左側通行。日本車も多く、違和感がありません。すぐに住めそう(?!)。でも、横断中の事故等は、日本では運転手側が明らかに不利ですが、オーストラリアでは歩行者が不利ということが多いそうです。「轢かれ損」というわけです。いずれにしても気をつけていきたいものです。

 さて、続いては、「セント・パトリックス教会」へ行きました。州議事堂の裏にあるこの教会、80年かけて建設されたというから驚きです。ステンドグラスやモザイクタイルが美しい、素敵な教会でした。ちょうど、パイプオルガンの調律をしていましたし、お祈りをする方もいなかったので、特別に教会内の撮影許可もいただけました。
           

                     

 上の写真の2ショットは、今回の旅で、特に「お世話」になったYukakoと私です(左みかりん)。彼女は、「英語堪能・ひょうきん・しっかりもの」と三拍子そろったつわものなので、今回の旅のキーガールとして、私の思い出の中にたくさん出没しています。出会いに感謝。ところで、そんな可憐な私たちの上中央の写真は何だと思います?これは、教会の「とい」です。このお口から雨水が「どーっ」って流れるのですね。あんまりかわいいから撮っておきました。子どもたちには一番人気のショットでした。
 
 続いては、「フィツロイ・ガーデンズ」に行きました。メルボルンの1/5は公園だそうですが、広々としてゆったりとした美しい公園が多いメルボルンて、本当に素敵です。ビッグシティでしっかり都会なのに、ゆったりとした時が流れている…そんな雰囲気が日本にはない感じでした。このフィツロイ・ガーデンには「キャプテン・クックの家」があります。左下が彼の銅像です。イギリスから解体して運び、再建したものだそうです。イギリスの影響が感じられますね。私のかぶっているカゥボーイハットは、同行した素敵なMr.IMURAからお借りしたものです。(小さくて見えにくいかもしれませんが…)

           

             
 
 私たちのメルボルン滞在のホテルはSaville Park Suites Melbourneです。コンドミニアムで、シティに位置するロケーションの良い快適なホテルでした。部屋は広々していて、リビング・キッチンのほか、それぞれにバスルームがついている2人部屋が隣り合ってる4人部屋でした。ここで、同じ地区から研修に参加したSatomiと同室に。お隣は、Yukakoとオーストラリアに滞在経験のあるという、ベテランMasumiでした。にぎやかな仲間と、いよいよオーストラリア滞在が始まりました。

 まずは、お洗濯に挑戦。滞在が9日間なので、移動日でない今日が狙い目と思い、やってみました。しかし、部屋にある洗濯機で「さぁて、チャレンジ!!」と思いきや、乾燥機の使い方など「?」とまごついていたら、Yukakoがフロントにコール。流暢な英語で事情を説明してくれたかと思うと、もう、フロントからスタッフが来てくれました。その手際のよさにあっけにとられている私をよそに、これまた、楽しそうにYukakoとスタッフは洗濯機談義に花を咲かせ、一件落着。Yukakoさん、かっこいい!!
 それから、すっかり私はYukakoを尊敬してしまいました。そして、その後のオーストラリア生活でも、困ったときのYukako頼みの場面がたくさんあり、お世話になりながらも、Yukakoに教わったことはたくさんあります。これが、私とYukakoのなかよしのきっかけでした。
 
 無事お洗濯を終え、Yukakoと私はメルボルンの街へくりだしました。まずは、郵便局へ行って、ポストカードやフォーンカード(テレフォンカード)を購入しました。Yukakoは、クラスの子供たちみんなにカードを送るのだと、買占めのように、コアラのかわいいカードを購入していました。しかし、私の買ったプリペイドタイプのフォーンカードは謎が多く、普通のフォーンカードの方がとっても使いやすかったです。そんなこんなで、何とかなつかしい家族の声を聞いたあとは、近くの旧メルボルン監獄を見学に行くことにしました。しかし、残念ながら改装中。ここでは、104人の囚人が絞首刑にされたのだそうです。改装中の外観は何だかいっそうものものしい雰囲気でした。気をとりなおして、メルボルン博物館へ向かうことにしました。

 ホテルは、メルボルン博物館にもとても近いのです。広々とした公園、ゆったりとした都市の空気。何だかとても落ち着きます。私は、すっかりメルボルンが好きになりました。ゆったりとした時間に身を任せながら散策していたので、メルボルン博物館到着時には、閉館間際となってしまいました。残念ながら博物館内のショップを見てまわるだけとなりました。監獄に続き、こちらも不完全燃焼。でも、夕刻のメルボルンを味わいながら、ゆっくりとまたホテルに戻ったのでした。

     

     

 その夜は、みんなで中華街へ繰り出し、夕食を。幸運(?!)にもSTUの黒田団長を囲む円卓に着席しましたので、楽しい中にも明日からの本格的な研修へ向けてのお言葉もあり、何だか緊張した夜となりました。楽しい食事中に「絶対評価についてどう思う…」などと、お料理だけでなく発言もくるくる回ったのですよ!!やれやれ(?!)いえ、大変勉強になりました。

 ホテルに戻ってからは、ルームメイトとわいわい。近くのスーパーで買ったアイスを食べたり(超甘い!!)、Masumiの買ってきてくれたチェリーをつまんだり…。オーストラリアはフルーツがとても安くておいしいのだそうです。本当にそう思いました。そして、オーストラリアンはチョコレート好き。「マグナム」ってアイスを何回か食べたけど、とにかく甘〜いのです!!

 上の画像群の下段右端「カンガルーボクシング」のペンは、お気に入りのおみやげ。ボタンを押すと、左右に鋭いパンチが炸裂!!マーケットでみつけました。メルボルンの街をパーンチ!!また、ベッドの上のコアラの指人形は、日本に帰ってから、お土産話の授業で活躍しました。


                        8月21日(水)

 いよいよ、教育視察の開始です。今日は、オーストラリア教職員組合ビクトリア支部(AEU)を訪れました。AEUは、日本でいう教育委員会です。オーストラリアでは、日本と違って、管理職を含む全ての教職員が組合に所属しています。

 午前中は歓迎スピーチの後、オーストラリア・ビクトリア州の教育制度についての説明を聞きました。メリー委員長(左下写真、赤い服の女性)はじめ、7回目になる今回の交流にあたり、今年度初めて、日本でいう文部科学省次官にあたる、教育省のマイケル・ホワイト学校教育部長(左下写真左の男性)も出席する中で盛大な全大会となりました。
 
    

 オーストラリアの教育は、憲法で6州と2つの特別地域それぞれに任されており、8つの教育システムがあるそうです。日本の制度にほぼ似ていて、幼稚園教育・初等教育・中等教育・高等教育、大学というシステムになっています。日本と違うのは、1年が4期制になっていて、春休み・夏休み・秋休み・冬休みがあり、私たちが訪れたとき(日本が夏休みの時)も、もう学校は始まっていました。(季節は正反対なので、オーストラリアは冬ですけれど…。)年間授業日数には差が無いので、こっちのほうがいいな…と感じました。

 イギリスの生活習慣が根付いているのでしょう。午前中にMorning Teaという休憩があり、全大会の合間に、私たちは、おいしいお茶を飲みながら、クッキーやフルーツをつまんで楽しく意見交換をしました。

 ビクトリア州の教育は「生徒・地域のニーズにいかに応えていくか」ということを大切にしていました。生徒のニーズに応えていくために、個人に合ったカリキュラム編成や、興味に応える授業内容を改善するなど画期的だし、地域コミュニティーの拠点としての「学校協議会制度」も着実に定着していて、学ぶべきことが多く、とても有意義な研修となりました。

 また、小・中学校からも代表の先生方が見えて、教育現場の話を具体的にしてくださいました。ティームティーチングや、基礎・基本を定着させるための工夫、低学年教育を重点的に行っている現状など、私たちとの共通の課題も多く、違う国であることを忘れ、いつの間にか、共通の視点で話し合いは盛り上がっていきました。

 午後は分科会に分かれ、「評価」や「基礎・基本」についてなどのテーマをもち、より具体的に話し合いを深めることができました。私は第1分科会で書記をつとめましたが、まだまだ時間がほしい…というくらいお互いの教育について質問し、応え、語り合い、書記がおいつかないくらいでした。

 国は違えど、子供たちを見つめる目は同じ…。そう強く感じました。
 余談ですが、ランチに私たちのために調理員さんが工夫して作ってくださった、素敵なお稲荷と、ソーメン(?!)を食べました。ワインのサービスもあり、コールドビーフの味も格別でした!!

 下の写真は、第1分科会のメンバーです。
                  

 この日の夜は、夕食交流会です。在メルボルン日本領事、そして、明日から各地でお世話になるホームスティ&訪問校の先生方をお招きし、行われました。会場は、メルボルンの夜景が独り占めできるような超・デラックスホテル「Hotel Sofitel」の最上階(?)の素晴らしい眺望のレストランです。今夜の食事は超デラックス!!おすしにワインにステーキ!!団長から「日本でいういわゆる『無礼講』はないのだよ」というお話もあったので、「おしとやかに…」と初めは緊張した雰囲気もありましたが、いざ会食が始まると、それぞれのテーブルでなごやかに話がはずみ、時のたつのも忘れ、とても楽しい会食となりました。

 私のテーブルはAldercourt Primary Schoolのテーブルでした。私の訪問先は、Osborne Primary Schoolなのですが、人数の都合で、アルデコートの先生方との会食になったのです。少し、残念だったのですが、アルデコートの先生方は、静岡の東部地区の先生方に雰囲気が似ているように感じ、あっという間に、仲良しになってしまいました。とても気さくで、明るい方ばかりでした。オーストラリアの印象やしたいこと、それぞれの家族や学校の話、ホームスティ期間中の楽しい計画などで盛り上がりました。私たちのテーブルは、英語が超堪能というメンバーではなかったのだけれど、初めは遠慮しながら…、でもだんだんつたない英語でも積極的に会話をするようになり、何だか、明日からのホームスティの不安も少し和らいだような感じです。

 余談ですが、Hotel Sofitelのトイレはすごいです!!空の上で用を足しているようです。なぜって、足元までガラス張りの美しい夜景つきのトイレなんですから!!

 ホテルに帰ったのは10時頃だったと思います。夕食会の盛り上がりと、明日からのことで気分は高まり、部屋に帰ってからも、いろいろな準備等をしました。Yukakoたちは、さらに会話に花が咲いているようでした。(タフねぇ。)私は早めにベッドに入りました。明日からは、いよいよホームスティ&学校訪問の開始です。いままで、みんなに助けられてきたことも多かったので、やっぱり一人ぼっちは心配…。そんなことを考えながら眠りにつきました。

            


                      Osborne Primary School
        

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