3 エチオピアの乗り物


長距離バス以外でエチオピアで利用されている乗り物にはこんなものがある。

タクシー  ミニバス  市内バス
トラックの荷台 (ピックアップとローリー) 
ロバ車  ロバ  ラバ
モーターボート  パピルス船

それぞれなかなかおもしろいのでひとつひとつ紹介しよう。


<タクシー>

これは普通のタクシー。
手を上げるんじゃなく、ナナメ下に差出し上下させてとめる。この動作、乞食になった気分。
メーターはないから料金は交渉して。だいたいの相場は地元の人が知ってるので、聞いておくとよい。
が、なかなかそこまで下がらないんだよな。
でもまぁ、地元の人の1.5倍〜2倍くらいなら乗ってしまってもよいかも。

旅行者がタクシーを使うのはアジスとゴンダールくらいだろうか。
同じ距離でもアジスなら10ブル、ゴンダールなら1ブル。
うそみたいだけどホントのハナシ。

相乗りもあるので、行きたい方向に向かって走るタクシーはどんどん止めて交渉すべし。
相乗りなら大ボリできないから、かな〜り安くあがるからねらい目。


<ミニバス>


地元の人は単に「タクシー」と呼ぶ。トヨタのハイエース型のワゴンに客が8人くらい乗る。
アジスでは青と白のツートンカラー。おおよそのルートは決まっているが、気軽に拾え、料金も格安、降りたいところで降りられるので、とても便利。アジスでは間違いなく大活躍することだろう。

だいたい乗り場が決まってるので最寄の乗り場まで行き、行き先を連呼しながら客引きしてるので行きたいエリアを言ってその方面に行くミニバスに乗り込む。 客が4.5人集まったら出発する。
ドライバーが連呼している主な「お決まり行き先」は旅行人ノートアフリカに載ってるので参考にするとよい。

空港からだって、このミニバスに乗ればたった2ブル(30円)、20分くらいで市内に行けるし、市内移動なら0.5ブル程度でどこでも行ける。


<路線バス>

一番安い乗り物らしい。レガード(アジスアベバ駅)などから出ているが、行き先ルートがよくわからなくて不便だし、スリなども多いらしく、ミニバスがあまりにも便利ゆえ、一度も乗らなかった。


<トラックの荷台>

そこそこの大きさのトラックだと「ピックアップ」でかいトレーラーだと「ローリー」と呼ぶらしいが要するにトラックの荷台。
バスが少ない路線や、あまりに田舎の町から移動する場合、バスがないことがある。
そういう時にはトラックの荷物と化することが一般的。
個人交渉で、値段は長距離バス並み。

座りやすい荷物の場合はいいけど、立ってたりしなきゃいけない場合もある。
未舗装悪路の山道は荷物化したあなたを上下左右に揺さぶりつづけ、土けむりのシャワーを浴びせ続けることでしょう。しかも、それが10時間くらい平気で続いたりする・・・・・。
絶対避けたい乗り物。だが、旅行者にとても一般的な移動手段であることは確か。


<ロバ>

エチピア人はよくロバに乗っている。
働き者のロバちゃんなくしてエチオピア人の生活は語れない。
エチオピアの道路は首都のアジスでも牛だの羊だのヤギだのロバだの、動物オンパレードだからなぁ。
インドに似てる・・・・(あぁ、私の嫌いなインド!!!)
なぜかバスターミナルで、バスの下に羊が寝ているのだ。これはエチオピア的風景だわね。
で、ロバ。私はまだ背中に乗って移動したことないんだけどね。乗ってみたい〜。


<馬車>

中世のお城が点々と散在する歴史の町ゴンダール。
 この町は町の中央に世界遺産の大きな城があり、離れたところに離宮や山の上の教会など見所が点在しているので全部歩くとしんどい。
で、馬車が登場!やっぱ観光するならコレでしょう!

といっても観光客向けでは決してなく、庶民の足。タクシーより安いのだ。一区間1ブルくらい。 なぜか表通りをとおらず、隠れるように、ガタゴトの裏道しか走らないのでボロい馬車が悲鳴をあげる。車輪も木だしね。ガタガタなんだよね。

私は離宮や山の上の教会までぐるっと回ってもらい、全部で10キロほど、約2時間見て回って、交渉して30ブル。(450円)
風流ですよ〜!なんたって観光用じゃないところがよい。私、動物系の乗り物大好きなんで、ゴキゲン!

馬車は現地語でファラス。
大人が2人乗れます。 坂がきついところなどは、馬が怖がるから降りなくてはいけないけどね。
ゴンダールの路地に入っていくと、ところどころに馬車が集まっているところがあるので、そこで交渉。
かなりふっかけられるが、タクシーより安いということを念頭において。ちなみにタクシーは1キロくらいの移動なら1ブル。


<ラバ>

標高2650mのラリベラの町の背後に約4000mの高い山がある。その上の頂上には山の上の教会があり、エチオピア正教徒はその地を「神に近づける場所。その教えを容易にその身に感じられる場所」として神聖視している。

その山に登るためにはラバの背に乗っていく。
ラバってのはご存知、ロバとウマのあいのこみたいな動物。
馬より小さいから一人しか乗れない。ガイドと馬を引く者は歩いて登る。
すごく急な細い山道なので、途中降りて歩く場所もあるが、終始眺めは最高!山腹の村も美しいから、本当にいい気分。
往復約 3時間で30ブル。


<パピルス船>

ナイルの源、タナ湖はとても大きな湖だが、その湖の中に点々と島があり、各島にひとつ、教会があってその教会をボートで巡るのが有名な観光コースとなっている。
岸にはびっしりとパピルスが茂り、水面には時折ペリカンが羽を休めてたゆとう、青い空と土色の湖、ダイナミックでのどかで、リラックスしたときをすごせる。

そこでびっくりしたのが島の住民が使ってる船!
船というかイカダというか・・・・・半分水に沈んで、乗っている足元も水びたし。よく浮いてるなぁ。ってかんじ。
パピルス船だ。
生い茂るパピルスを乾かして束ねただけの船。

それに乗って島から島へ渡ったり、魚を釣ったり。
大きななまずを吊り上げた少年の船をみせてもらったが、少年の座る足元は水がしみていて、まさにイケス状態。
細い棒(櫂)で底を突いて移動。
交渉次第では観光客が乗ることもできる。だが、水がしみてびしょぬれになる。荷物も背負うしかないだろう。

さらにびっくりしたのが、そんな船に赤ん坊を背負って立って、櫂をくりながら湖を渡っている若い母親。
背中の赤ん坊が泣いている。。。。。
沈まないでくれよ・・・・!


粗末なパピルス船で湖をいく母子。

<ボート>

観光地の観光客用ボートには腹がたつ〜。
たとえばタナ湖の島巡りのボート。観光客が団体なら一人頭は安くなるけど私は一人だったから、
えらい金がかかってしまった。なんと二つの島に行っただけで30ドル・・・・涙だよ〜。
私一人がお金を払って、一緒についてくるガイドやその友人たちはタダなんだよね。

ついでにブルーナイルフォールの近道のボート。対岸に渡るだけなのに20ブルとかいわれてさぁ、
それも私だけが金払うわけよ。絶対に地元民は1〜2ブル程度だと思う〜。
ど〜したらこの値段になるわけよ?! もう、嫌・・・・・。

ガイド雇うの大嫌いといってたイギリス人のおじさんがいたけど、
気持ちわかるわ。日本人はお人よしだから、あまり値切れないでしょ。値切ってこの値段だもん。
ガイドもグルだからさぁ・・・・。



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