9 エチオピアの地酒


ビール以外のお酒で有名なものと言えばタッジがある。
欧米人は「タッジワイン」などと言うが、蜂蜜酒である。
蜂蜜とゲショという葉っぱと水を混ぜて寝かして数週間。
不透明の黄色い蜜ろうのような色のお酒が出来上がる。見た目はマンゴージュース。

通常のワインと同じかそれより入りそうな瓶が一本5ブル(75円)くらいだからビールよりも安い。
アルコールはそれほど高くなく、ワインと同じくらい。
タッジはフラスコのような底の丸いタッジ用のグラスに入って出てくる。
そのフラスコグラスがかわいいんだよね。花瓶にできそう。

なんか・・・・高校卒業したばっかりの女の子が初めて知ったお子ちゃまカクテルの味。といったらな〜んかぜんぜん説明になってないけど、ほら、よく「カルーアミルク☆」な〜んてかわいく頼んでる女の子いたじゃない?これなら飲めますぅ〜、って。(笑)そんなかんじの甘いお酒。
それを汚ねぇオヤジが飲んでると、うわっ。なんだなんだあの不気味な黄色い液体は!? ってね。

甘くておいしくて結構飲みやすいのだが、ちょっとドクドクっとしてて、なんとなく、「混ぜもん入ってたらどうしよう・・・」って心配になる。
だって、エチオピアの居酒屋さんって、「民家の客間」って感じなんだもん。
近所の人がちょろっと集まって酒飲んでチャット噛んでタバコ吸っておしゃべりして帰っていく。
看板だってなにもないし。
もし変な混ぜもの入ってて腰抜かしたらそのまま行方不明者になっちゃいそう。(笑)
ちゃんとバーやレストランで飲めば安心して飲めるんだろうなぁ。

なんでも自給自足のエチオピア人は自分達でお酒を作ったりする。

まずは「タッラ」。
ウソみたいに素朴な酒。外国人にはローカルビールと紹介される。
葉っぱと豆みたいなのを混ぜて水入れて寝かして作る。

「地ビール」といえば聞こえはいいが
まさに泥水みたいにこげ茶色で濁ってて、泡がたっててゴミみたいのがいっぱい入ってて・・・・・・。
ひえ〜。コレ飲むのぉ?!
あぁ、飲んだ!飲みましたよ!!!

若いサワーな味。第一発酵段階なのよ。
薄い・・・・。若い日本酒でシュワシュワしてるのってあるでしょう?
あれを水ですっかり薄まって、葉っぱのカスがいっぱい入った、ってそんなかんじの味でした。 
コップ一杯出してもらったけど、ひとくち試してやめました。おなかこわしそうなんだもん〜。葉っぱだけじゃなくて糸くずとtかゴミ浮いてるしさ〜。

そして、もっと発酵させて濃厚になった、さらにさらに不気味な酒が「コロフィ」。
「コロフィ」もタッラの一種らしい。
ラリベラの4000mの山の上にある教会の司祭たちが飲むためにつくられたものをすこし飲ませてもらった。

こっちは大麦とタッラと同じ葉っぱを発酵させて作る。
これは泥水に灰が入って濁りました!ってな白濁ベージュ色で、ちょっとトロミのどぶろく状態。
クリーミーなたくさんの泡にはいっぱい葉っぱのカスやら黒い粉やらがついていて、これもかなり不気味。
でもこの手の酒なら田舎の国の手作り酒として見かけるからあまりびっくりはしない。
ただ・・・これもひとくち試してやめました。 

ほかにはおいしいゴンダールワインとか、エチオピアの蒸留酒アラキなどがあります!これはフツウのお酒なので語ることはありません。
みなさまもエチオピアに行ったらいろんなお酒をお試しあれ。




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