モーリタニアからマリへ、陸路国境越え情報 (ネマからナラ経由バマコ)

2004年8月(雨季)   byあっきー


あっきー様より大変詳しい情報いただきました。 ありがとうございます
その後何人か国境越えを体験していますが、特に問題はありません。ぜひワラッタ経由マリへ!



【ネマ→ナラの国境越え1−移動の概要】
ネマからナラ,さらにバマコまでの移動単位は,
 @ネマ→アッデルバグロ:モーリタニア側最後の町(137km)
 Aアッデルバグロ→ナラ(70km)
 Bナラ→バマコ(400kmくらい?)となる。
*距離はITMB社発行の地図「MALI」から。

アッデルバグロでの乗り継ぎがうまくいかないと,車待ち,出発待ちなどで@とAに
それぞれ1日費してしまい,2日間でたった200kmしか進まない羽目になる。
ネマを午前中に出発できれば,その日のうちにナラまで行ける可能性は十分あると思う。

【ネマ→ナラの国境越え2−モーリタニアの出国手続】
アッデルバグロに向かう前にネマの警察署でパスポートにスタンプを押してもらう。
ネマの警察署の場所は希望街道の道路がネマの町に入り,
道路の舗装が途切れる最東端付近にある(ウェスタン・トランスファー銀行の近く。)
担当の係官は1人しかいないので,その人が不在の場合には出直しを要求される。
係官のいる時間帯としては,朝9時ころと夕方4時前後ころを案内された。
そのうち朝の時間帯に2日訪れたが,2日とも係官は(寝て)いた。

申請書などはなく,即時その場で発行。料金は1000UM。
なお,料金は払う必要があるのか,あるとして上記の額なのか,全く不明。
なにぶん情報がなかったので,そんなものかと納得せざるをえず,言い値で支払った。

これが実質的な出国スタンプとなる模様。国境周辺にイミグレらしきものはない。
なお,国境へ向かう途中のいくつかの検問でパスポートのチェックがある。
ワラータを訪れる人は,ワラータから戻ってきてからの取得でもOK。
というか,これからワラータにも行く予定だと告げると,帰ってきてからまた来いと言われる。

【ネマ→ナラの国境越え3−道路状況】
@ネマ→アッデルバグロ間の道路は,未舗装であるが,一応道路として整備されており,降雨直後の状況は分からないが,さほど困難はないと思われた。
途中の村での客待ちや道端でのお祈り休憩なども入れ,ランクルで3〜4時間だったと思う。

Aアッデルバグロ→ナラ間は道なき道である。
アッデルバグロで出発を待つ間にかなりの降雨があり,ナラまでの道路状態は最悪。
船に乗っているかのように水を切りながら,左右にスライドして真っ直ぐ進まないことも。
ランクルで2,3回スタックした。荷台の乗客は,降りて皆で車を泥の中から押し出したり,地面が不安定な場所では歩かされたりで,靴などがどろどろになる。
ただし,毎日雨が降るわけではないので,運が良ければ,何事なく通過できると思われる。
車を選べるならば,ターボ付きのハイラックス(煙突がついてるやつ)の方が他の車より早いし,足まわりが良かった(途中で乗り換えた経験から。)

時間はかかったが,なんとかナラに辿り着いたことから推測すると,よほど連日の降雨などに見舞われなければ,四駆は通行不可能となることはなさそうであった。
(2輪車向けの海外サイトの掲示板では,雨季は「impassable」という報告がある。)
所要時間は時計を見ていなかったので確実ではないが,3時間くらいはかかった印象。
(ガソリン補給,お祈り休憩,マリの入国手続などの時間も含む。)

【ネマ→ナラの国境越え4−移動手段,費用】
ネマ及びアッデルバグロのガラージュでは,ランクルかハイラックスの
乗り合いタクシーしか見当たらず。右も左もトヨタばかりである。
ネマのアッデルバグロ方面行きガラージュは昼間の暑い時間帯は一時閉まるので注意。

@ネマ→アッデルバグロは,午前出発と夕方出発とがあった。
チケット発券係のおじいさんに確認したら,雨季だったが,「毎日出発してる。」とのこと。
ただし,あくまでも人の集まり具合(と車の調子)によると思われる。
運賃は確か,荷台で2000UM,車内で3000UMだったと思う(メモ洩れ)。
最初は荷台に乗ったが,他の乗客みんなから,雨が降るからと車内を勧められ,1000UM追加して車内に乗った。
結局そのときは降らなかったが,雨季は,例の砂嵐とスコールの合わさったような気象現象があるので,車内の方が懸命だとは思う。

Aアッデルバグロ→ナラも,1日2便程度はありそうであった。
そう思うのは,
・午前中出発予定の車があった(結局故障が直らず出発できなかった),
・その修理を待つ間,ナラ行きの自家用ハイラックスが通りかかった(ヒッチ可能),
・修理ができず,夕方になって,別の車に振り替えてくれた,
・その車でナラに向かっていたら,途中で2台のハイラックスに追い越された,
などなどのことから。最大でも1日つぶせばなんとかナラ行きは見つかるのでは。

乗り合いタクシーの場合,運賃は荷台が1000UM。車内は不明。
ヒッチしようとした通りがかりのハイラックスは,とんでもなくぼってきたので交渉決裂。
一桁違う10000UMとか言ってきた。横にいたモーリタニアンもあきれる値段。
なお,この街までくると,セーファー払いもOK。

【ネマ→ナラの国境越え5−マリへの入国手続】
マリのビザを持っていれば,とくに問題なかった。
アッデルバグロからナラの町の入り口まで,何の国境施設もない。
国境はいつの間にか越えている状態。
ナラの町の入り口にあるイミグレ(警察)でスタンプを押してもらう。
イエローカードの呈示は求められず。
ビザを示すと,さっさとスタンプを押してくれた。
車は待っていてくれる。税関もあるが,なぜかそのままスルーだった。

【ネマ→ナラの国境越え6−宿泊場所,食事等】
アッデルバグロは,歩いた感じでは宿らしき所は見当たらず。
ネマを夕方に出ると,暗くなってから到着するので,かなり困る。
タクシーのドライバーの好意で,彼の知人の家に泊まらせてもらった。
「家」といっても,ここはモーリタニアなので,寝るのは外のゴザの上である。
ガラージュの周辺の通りには2つほど食料雑貨店があり,ビスケットや
さほど冷えてないコーラ,マンゴージュース,ミネラルウォーターが手にはいる。

ナラにも暗くなってから到着したので,またまたドライバーの家にやっかいになった。
この日も外のゴザ。ただし,夜中に例の嵐が来たので,部屋の中に移った。
なお,一緒に移動したモーリタニアンによると,ナラにはオーベルジュがあるそうだ。
翌朝会ったときにも,オーベルジュに泊まったと言っていた。
ナラのガラージュの周辺には屋台などもあったが,食べていないので詳細不明。
食料雑貨店もいくつかあり,ミネラルウォーターやコーラは簡単に手にはいる。
支払いは,ウギアも使える。

【ネマ→ナラの国境越え7−ナラからバマコへ】
直行の乗り合いバスで7000CFA。
ナラ→バマコは1日で移動可能(朝から晩まで12時間くらいかかるが。)
少なくとも朝早めの出発と,昼ころの出発との2便あり。

ナラ以降の道路は,ムルディアまでは,大きな水たまりが散在するので進みは遅い。
しかし四駆でなくとも平気だった。(地面が固そうだった。)
ムルディアからは,未舗装であるが,整備状態は良く,スピードも上がる。
ディディエニからは舗装道路となり,かなり飛ばせるのでバマコまではあっという間。
時間あたりの移動距離が格段に伸び,舗装されていることの素晴らしさを実感できる。

朝早めの出発便でもバマコには夜9時くらいに到着するので,宿探しなどについて覚悟必要。
(乾季はムルディアまでの道路状況がもっと良いので,もう少し早いはず。)


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