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は前より一層強くなったみたいだった。
「遠藤、これから言う事 記録してくれ。」
──遠藤氏、一般物理班のボロノートに一生懸命 走り書きの準備──

「レンズ、マイクロニッコール。」
「サラサラ。」(ノートに字を書く音、実際は風の音で 聞くことはできなかった)
「ASA 16」
「サラ」
「しぼり 8」
「サラ」
「それじゃ まずはシャッタースピード 1/125」
「サラ」 「カシャ」(カメラのシャッターを切る音)
「次 1/60」「サラ」「カシャ」
「1/30」「サラ」「カシャ」
「1/15」「サラ」「カシャ」

何とか撮影も終わり彼らは幸わせそうに生物準備室へと向かうのでした。さて、これからはジュンちゃんの一人舞台。写真の事となると遠藤氏も藤田氏も何もできないのです。

「今日の所はこの前作った現像液があるからそれを使うことにしよう。」
──二人、無駄な金を使わずに済んだと思い笑う──
「でも今度、どうせまた使うだろうから1本、買っておきなさい。」
──二人、ガッカリ──
流石に手慣れたものでジュンちゃんは「あっ。」という間に現像をしてしまいました。
「フィルムが乾くまで ちょっと待っていよう。」

この頃試合の終わった向山氏が現れる。
 コンコン(注は前出)
「失礼しま〜す。」

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