「どうも すみません。」
──と言いながらも彼らは心の中では喜んでいたのです──
1日の内に彼らは大変な財産家になっていました。買ってきた板はほったらかしにしておいて、それから彼らはまず、暗筒の改良を始めました。どの様に改良したかと申しますと、筒の端から1/3辺りの所を7〜8cm切り、そこにスリットを立てておく為の枠を取り付けました。最初は1箇所だけに固定するつもりでしたが、スリットの位置をかえられるようにしました。(読者の理解を深める為に 図を参考にして下さい。)
又、この時彼らはあまりにも熱心にペーパーをかけていた為、親指に軽い火傷をしてしまいました。暗筒の改良が終わってさっそく彼らはそれをどうやって使おうかと考えたのでした。まず彼らは、蛍光燈で干渉を見る事にしました。けれどもこれでは測定が出来ません。それで次に考えた光源は太陽でした。彼らは出来上がったばかりの暗筒を戸外へ持ちだし、太陽を目がけて筒を向け、そして干渉を鑑賞するのでした。が良く考えてみますとこれも測定が出来ません。そんな事を考えている彼らに朗報がありました。と言うのはクラブでプロジェクターを買ってくれると言うのです。OB会がお金を少し出してくださるとの事。本当に、OB会は神様です。光源の心配もなくなった彼らは、暗筒のあまりの貧弱さが気になり出しました。そこで彼らは暗箱をつくる事になったのでした。この暗箱作成にはいる前にいろいろありました。毎日、どんな構造にするか話し合っているのでした。そして現在の暗箱(現存しているはず)が、