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して富嶽祭の準備、そして説明を女の娘に引き受けてもらうという事で話がつきました。そんな事で幾日がが経ちました。彼らの線ひきがようやく終わりました。そうして4月ももうすぐ終わろうとしているある休みの日、彼らは学校に集合。再び撮影です。この日も彼らの日頃の行いのせいか、はたまた藤田氏の“フレフレ坊主”のせいなのか、遠藤氏と向山氏の“テルテル坊主”の力の為か、朝からの良い天気。絶好の撮影日和なのでした。
この時の撮影者はジュンちゃんならぬ 物理部の後輩の水野氏。この日はいろいろと手間取って、いろいろと場所をかえての撮影。何とか撮影が終わって彼らはジュンちゃんのいる生物準備室へ。

(さてこれからが悲劇「ジュンちゃん」全一幕の始まりです。)

「このコピナール(現像液)という奴は普通のと違っていて薬品Aと薬品Bの入れる順序が逆になっているんだよ。それでよくうっかりしているとAを入れてからBを入れるのを間違えて、Bを先に入れてしまう事があるんだよ。そうすると、薬品がうまく溶けあわなくって コピナール1本、パァにしてしまうんだよ。」

こんな事を得意顔で説明しながらジュンちゃんは一生懸命、現像液をつくっているのでした。又、そのジュンちゃんを取り囲んで馬鹿面をして見ているのが 遠藤氏、藤田氏、向山氏、それにどういう訳か化学部の女ボス(私はこの実験記を彼女が読まない事を期待している)田中啓子女史。
ジュンちゃん みんなが見ているので若干意識している様子。非常に張り切って現像液をつくっているのだが、みんながみている眼の前で薬品Bを先に入れてしまった。

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