れたが、そんな事もなく大入りの部屋の中で説明が行われた。彼らの心配を他に女の娘達は仲々上手に説明している。却って質問に答える彼らの方が心配な位であった。そんな所へ高畑氏が中学校時代の同級生の女の娘を連れて来た。一通り説明が終わり干渉縞をみせた後なのにまだ残っていた。そしてそこで言ったことは
「ところでこんな事やって一体何になるの?」
「つまり、この実験は素晴らしくてこの干渉縞を見た人はそう沢山はいないんですよ。」
「だからこれがどうなるって言うの?」
「つまりですねこの実験によって光が波であると言う事の証明が……」
「それだけ?それからどうかなるって言うんじゃなけりゃ、私やっても意味が無いと思うんだけども…」
「つまりですね、これによってまた光の波長の測定だとか、いろいろ出来るんですよ。」
「光の波長が分かってで、どうなるの?」
「………」(絶句)
波乱万丈、支離滅裂、試行錯誤、自己満足、自己嫌悪、女性恐怖症、馬耳東風、天地無用、二折厳禁、全くしっちゃかめっちゃかで富嶽祭は終わったのでした。この間以前現像に出していた干渉を撮影したフィルムが出来上がって来ました。それで富嶽祭が終わった後、関係者以外を追い出して出来あがったスライドをみんなで鑑賞しては、自己満足に浸るのでした。
富嶽祭が終わり又彼らはのんびりとしようと思ったのでしたが、そうは問屋が卸しません。彼らは以前の回析格子が気に入らなかった。そこで‘毒を食らわば皿までも’という様に、どうせここまでやったのだ、もうちょっと正確なものをつく