る様である。一見もの静かな様で実際はどうなのか、よく分からない人物である。
二学期にはいりました。三人手を引くといったものですから、一生懸命勉強に励んでいる様子。ところがそんな中で遠藤氏は前回の波長測定のデーターが気に入らなかった。それに二学期の後半に行われる理科の研究発表会に自分で説明をやりたいと思っていた。(と言うのはまだ2年生が彼らの実験の事を完全に理解していない様であった為)それで彼は又、ジュンちゃんの所へ通い出したのである。そして彼は唯一人でマウントの作製をやり、スリットの間隔の測定をした。そしてあの細かい回折格子の本数を調べ、格子定数を計算し求めた。この時彼は充実し切っていたのでありました。そして次に彼は理論を考え始めたのでした。と言うのは彼らの行なった干渉をスクリーンに映す方法によると、回折格子とスクリーンの間にレンズが入っていたのです。そこでこのレンズがどの様に働いているかが問題となった訳です。彼は一生懸命考えました。ところがやはり一人では限界があるものです。彼は完全に行き詰まってしまいました。そこで彼は他の二人に救助を求める事になったんです。
「だからもうすぐ、理科の研究発表会があるんだよ。で、それまでに何とかこれをものにしてしまいたいんだよ。」
「遠藤、何言っているんだよ。俺たちは受験生なんだぜ。今頃こんな事やってていいのかよ。」
「そうだよ。2年生が居るじゃないか。彼らに理研の発表やってもらえばいいじゃないか。」
「うん、でも奴らも良く分かっていないみたいだし