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- [考察(4)]
- [実験]の結果、複々スリットの最初の製作目論みは失敗で干渉縞は複スリットと同じものであった。しかしこの事は、複々スリットを回析格子の一部分とほぼ同一であると見る事によって考察(1)の考え方を裏付する。これらは複スリット回析格子の干渉縞の説明は非常に楽にした。
- [考察(5)]
- 実験結果の複スリット、複々スリット、回析格子の干渉縞の明るさを見ると、自明にスリットの本数と干渉縞の明るさが関係している事がわかる。ところで上表に上げられた諸現象はまだ未解決のままで、今後の課題となろう。
- <実験4>
- プロジェクター内に点光源用スライド、暗箱に十字複スリット又は十字回析格子をセットして、それらの干渉の特色を見る
- [結果]
- 十字複スリットの場合、記憶は定かでないが基盤線状の干渉縞ではなかったかと思う。十字回析格子の場合は基盤上の点のような干渉斑点を生じた。ところでこの干渉斑点と同じものが、回析格子を2重に重ねたものを使っても生じた。さらにこの回析格子の片方を回転させた所、その回転に合わせて干渉斑点も移動し、全体的に菱形のように見えた。
- [考察(6)]
- 実験の結果、十字複スリットで干渉斑点を形成するのに、最も良く働く部分はスリットのクロスしている部分である事がわかった。その為後は、全部のスリット同志がクロスしている回析格子を作るようになった。
- ところで、この干渉斑点がなぜ出来るか。これはまだ不明であるが実験の結果をみて、一応次のように考えている。まず十字回析格子のうち、一方の向きの回析格子で干渉帯ができる。次にもう一方の向きの回析格子が、それをさらにその帯に対して垂直に干渉をさせ、その結果干渉斑点が生じる。しかし、この説明は分解的で定性的であるだろう。将来はこれを光量の減すいなどの点で捕らえると良いだろう。また回析格子による干渉だけでなく、基盤上の点を描いた様なスリットなど種々のスリットを付くってみるのも良いだろう。
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