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[実験結果]

回折格子では、光源とスリットの延長線上に中央明線が見え、その両側に1次、2次、3次のスペクトルが観測できた。たいへんあざやかであった。[Fig3 参照]

観測されるスペクトルプリズムは1つの連続スペクトルが、実験使用プリズム特有の角度をもってひろがった。結果は予想した通りであった。

 プリズムを用いるとスペクトルは明確にスクリーン上にも写し出せ、フォトトランジスター(以下PTnと略)も十分反応を示した。しかし、赤部のスペクトル幅が狭いのはおどろいた。
 回折格子は、計算によると30cmの幅のスペクトル(4000Å〜7000Å)に必要とされる距離は10mであったので、物理実験室を端から端まで使ったが、離れれば離れるほど水平を保つのが困難であった。そのため、距離2〜3mで観測してみた。しかしプリズムと同じ距離でも、プリズムのように鮮明なスペクトルは見えなかった。
 したがって富士高式分光分析機にはプリズムを使用するに決定した。1973年5月中旬のことであった。しかし、ここで新しい問題にぶつかった。
 それは赤部スペクトルが狭いことだ。我々の目的は分光分析であり、波長測定が容易であることが要求される。そのためには補正が必要である。私はその補正資料を集めた。
〔補正資料 資料Grf2,3〕
 その結果「プリズムのスペクトルは放物線に見ると正しく見える。」と書かれてあった。
   しかしその放物線の方程式が書かれてなかった。どの参考書にも、これについて書かれてなかった。しかたなく水野先生にうかがったが明確な答えがなかったので、東京芝浦電気の総合研究所に問い合わせてみた。返答は……ダメダッタ。……

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