真理2_2_06 | 次頁 | 前頁 | 索引 | ホーム | 原画像を表示 |
ところで、私は水野さんが、「ME」(メディカル・エレクトロニクス)やバイオニクスこそが「ライフ・サイエンス」の真髄だと述べていることに、深い感銘を受け啓発されました。正直なところ、はじめはよくわからなかったのですが、何度も読み直しているうちにその意味がはっきりわかってきて、自分の不明さに、ひとりで赤面しました。胎児診断などによって、先天的な欠陥のある胎児が淘汰されることの是非を論ずるよりも、そういう心身の障害を、現在の科学技術の総力をあげて克服し補えばいいではないかという、当然の考えなのであります。テクノロジーは健康人の欲望を満足させ、それをかきたてるものであってはならず、マイナスをもった人間のマイナスをなくすためにあるという思想で、本当にこれこそ「ライフ・サイエンス」の真骨頂といってよいものだろうというしだいです。 |
いくと思いますが、あなたたちの純真な意図をそのまま受けとめてくれるようにはなってはいかないでしょう。そのため、何回も何回も挫折感を味わうことでしょう。しかし、それでくじけてはいけないのです。しぶとくそれに耐えぬかなくてはいけないのです。あなたたちの助けを必要とする多くの人がいるのです。 (慶大 分子生物学教室 渡辺格) |