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富士高式分光分析機光源部

 「真理創刊号」において光源部の説明は具体性に欠けていたので、今回は具体的に詳しく説明する。
 富士高式分光分析機・受光部にフォトトランジスターを用い受光(測定)感度を上げているわけだが、さらに正確なデーターを求めるためには、光源部の工夫が要求される。光の資料容器や分光器具などの通過に伴い、その光のエネルギーの減少が生じる。そこで光源部の光度をできるだけ強力化しなければならない。そうなると光源部の光源に何をつかうかが問題になってくる。その選択基準を下記に記す。

  1. 高輝度であること
  2. 高温を発しないこと
  3. 長時間の使用に光学的に安定していること
  4. 太陽光に近いスペクトルであること

 1についてはここであらためて述べることもないだろう。2については実験中高温を発すると、当然温度変化による測定の誤差が大きくなり精確なものが求められなくなる理由による。3についても光学的に不安定であれば実験条件の変化に伴い誤差が生じるからである。4については光合成は、普通太陽に近いスペクトルを発するのが望ましい。

 以上の基準を考慮し、慎重な選択を重ね、光源には、高輝度低電圧ランプ(ハロゲンランプ 24V 250W)の使用に決定した。ところがこのランプが上記の基準をすべて満たすか、というとそう物事はうまくいかない。高温を発するにもかかわらず

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