真理2_1_29 | 次頁 | 前頁 | 索引 | ホーム |
ランプの表面温度は300℃以下で使用せよとの注意書。そこで、2の条件を満たすために光源部冷却装置の開発にのり出した。
富士高式分光分析機 光源部 1号機
この1号機の製作には、49年5月頃からとりかかった。周囲に光を逃がさない配慮から、筒状の菓子の空缶を利用してみた。光の出口は冷却用の空気の通気穴以外1ヶ所のみ設け、強力な光が出ることを期待した。さて問題の冷却装置であるが、市価700円のファンを光源部本体に設置し、冷却風は高床にした底から入りランプを冷却し、缶上部にあけた空気穴より外部に出る。缶の側面に1ヶ所長方形に穴をくり抜き、光を供給する。できあがり、試験をしてみると我々の期待は脆くも崩れ去った。特価ファンなどという安物を使ったため冷却効果は悪く温度を測りながら実験を行なう必要があった。そして限界温度が近くなると実験は一時中断。さらに、空気穴として設けた上部穴から、大量に光が漏れるし、光の反射作用も弱く、光源部としては不適であった。(そのため、この失敗を生かし2号機の設計にとりかかった。)