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富士高式分光分析機 光源部 2号機

 1号機の欠点を補うような2号機の製作に取りかかったのは49年の7月の下旬からであった。今回は、ランプ全域を囲むのではなく、ランプ後方のみを囲み、後方に発光される光を反射させ、光能力を最大限利用するように光のビームを作ろうとした。そこで考え出したのが自転車のヘッドライトの利用である。方形のライトの反射板のみをとり出し、中光部にハロゲンランプを設置した。冷却装置には、以前より強力なタービン式のファンを使った。このヘッドライトの反射板は実用化されているだけあり、反射能力はバツグン。ついで熱反射能力もグンバツ。なんと1〜2mm離した紙から煙がモクモク。強力ファンを使ったのも無意味になってしまう結果であった。しかし、この反射能力(光の)は捨て切れず、小型欠陥水却式クーラーをファンの代わりに使ってみたりしたが、数十秒のうちに200℃前後に温度が上昇するのでは、おちついて実験もできやしない。結局また、2号機の実用化の道は開けず、3号機に挑戦することになった。

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