静岡の身近な昆虫たち  カメムシ(サシガメ 6)

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ヤニサシガメ  Polididus perarmatus (Uhler)

 山地や河畔林、堤防などにおいて、スギ、ヒノキ、マツ、エノキなど樹皮がペラペラとめくれているような大木にいる。瀬戸川では樹木だけでなくセイタカアワダチソウにいたこともある。冬は幼虫で低い位置の樹皮の下や隙間で越冬している。
 身体がヤニのように硬目にベトベトしている。成虫はシマシマではないがシマサシガメと見た感じよく似ている。

   
2002/5 岡部町 2013/4 焼津市

   
2003/5 焼津市 高草山 2013/6 藤枝市

   
幼虫 スギ
2002/1 藤枝市
幼虫 エノキ
2002/1 焼津市 瀬戸川



ヨコヅナサシガメ Agriosphodrus dohrni (Signoret)

 公園や堤防のサクラとケヤキ、エノキにいた。幼虫はヤニサシガメと似ているが、腹側は鮮赤色で動きが比較的速い。
 いるところにはもの凄い数がいて、その群れ様は異常に感じることがある。それにしてもそれだけ餌があるのだろうから、きっと害虫といわれる虫をかなり捕食しているのだろう。電気虫(アオイラガ類の幼虫)を補食していたし、重要な天敵として作用するのだろうけれど、市街地では薬剤がたっぷりと散布されてしまうし、またはそれ以前に不快昆虫として駆除されてしまうのではないだろうか。役所の公園管理、緑地管理に携わる人、よく知っておいて下さい。
 とは言っても、外来昆虫なわけで、街路樹や公園でヒロヘリアオイラガなど外来種をたくさん捕まえてくれればよいが、今以上に幅をきかせて、在来の昆虫類に影響が出てきてしまうならば、これまた大きな問題である。大型な肉食性の外来昆虫はとても厄介である。

   
エノキ
2002/4 藤枝市
幼虫 ケヤキ
2002/2 浜松市

   
群れ
2002/4 藤枝市
羽化したばかり
2005/4 岡部町

   
クモに食われる幼虫
2002/4 藤枝市
幼虫
2006/10 焼津市

   
幼虫
2010/2 藤枝市岡部町桂島
羽化
2011/4 藤枝市岡部町内谷



クビアカサシガメ Reduvius humeralis (Scott)

 雨の中、低木の繁みに止まっていた。

 
2009/6 静岡市産


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