静岡の身近な昆虫たち  ハサミムシ(2)

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ヒゲジロハサミムシ  Gonolabis marginalis (Dohrn)

 ハマベハサミムシと同じようなところにいるが、浜辺のようなところには多分いないだろう。と思っていたが、流木の下から見つかった。海岸沿いのマツ林にもいる。市街地の公園などではハマベハサミムシと同時に見つかることがある。人家周辺にも多く、身近ではもっとも普通かもしれない。低山地では特に多く見かけ、場所を問わず比較的に朽ち木との結びつきが大きく湿気のある所を好む。湿った朽ち木の下や穴の中、隙間、樹木の根元や樹皮下にいることが多い。飼育してみたら朽ち木に穴を開けて隠れ家をつくった。
 名前の通りに触角の先の方に白い部分があって、脚は白色で付け根が濃く黒い。体は黒くやや赤く光りハサミも赤っぽい。触角だけをみると他にも同じような種類がいる。幼虫越冬で4月から5月頃に成虫になる。
 この種も親虫は卵をガードする習性がある。飼育で9個の卵を生んだが幼虫になったのは3匹だけ。卵の数が減っていったので食べてしまったのかもしれない。

   
メス
1998/5 焼津市
メス
1999/6 島田市

 
オス
2004/5 静岡市



キアシハサミムシ  Euborellia plebeja  (Dohrn)

 ヒゲジロハサミムシのように触角の先の方の一部が白い。脚が黄色である。石の下や枯草、落ち葉の下などにいる。庭先や畑、山地の車道沿い、川原にいた。成虫でも12〜18mmくらいで小型。
 同じように小型で触角の一部が白いけれど、脚が白くて節の真中に黒い模様があるのがいたり、体形もなんとなく個体によって違いがあるように思えて、とてもすべてが同じ種類であるとは思えない。

   
1998/9 焼津市 2003/1 島田市 大井川



コヒゲジロハサミムシ  Euborellia (Euborellia) annulipes (Lucas)

 マツ林の石下や落葉の下にいた。同所にもいたキアシハサミムシとよく似ているが、微翅が無く、ややオレンジ色光りが強い感じがする。
 ヒゲジロがはっきりしない個体がいる。

   
オス
2011/4 焼津市産
メス
2011/4 焼津市産

 
メス、抱卵
2011/4 焼津市産


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