静岡の身近な昆虫たち  カマキリ (1)

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オオカマキリ  Tenodera aridifolia Stoll

 普通は山地にいるカマキリ。だが平地の草原でも見かけるし、庭の花壇にいることもある。庭のサクラの木に卵塊を見つけたことがある。
 よく聞く話だが、卵塊を採ってきて引出しに入れっぱなしにしておくと春になり恐ろしいことになる。私の場合およそ20余年も前の出来事。
 名の通り大きくて103mmの巨大なメスがいた。
 カマキリは他の昆虫を食べる高次な昆虫であり、カマキリがいるということは昆虫類が豊富でその環境が豊かであることの指標となる。また他の昆虫が増えすぎることを防いでいるという役目をしているということを忘れてはならない。ずっと街中でも見られるようにしたい。

   
メス
1996/9 藤枝市 蓮華寺池公園
オス
1998/9 藤枝市中薮田

   
幼虫
・・・ちょっと遠い。
1998/8 藤枝市 市民の森
卵鞘 昔も今も・・・あった。あった。
1998/11 静岡市 谷津山

   
オスを食うメス
2000/10 焼津市坂本
孵化
2001/4 焼津市坂本

 
産卵
2010/10 藤枝市



チョウセンカマキリ (カマキリ)  Tenodera angustipennis Saussure

 都市公園の植栽、街路樹などでよく見かける。庭先にもよくいる。
 オオカマキリとよく似ていて見た目で区別することは難しい。区別するには捕まえて後翅の色と模様、前脚の付け根の間の色(チョウセンは鮮やかな橙色で、オオは薄クリーム色)を見なければならない。確認するときに上手く持たないととても痛い目に遭う。卵鞘の形は明らかに違うので区別ができる。
 市街地のサクラの樹上に、ハラビロカマキリと共によく見つかる。庭先では花壇によく見つかる。卵が生垣に見つかる。
 秋期に庭木などを剪定したり背丈の高い草を刈って処分する時、カマキリ類の卵塊が付いていることが大変多いので、今一度注意したい。

   
1997/9 藤枝市平島 2011/10 藤枝市平島

   
2011/9 藤枝市平島 卵鞘
1999/11 藤枝市平島



コカマキリ  Statilia maculata Thunberg

 住宅地や畑、山地など地表部に多くて、庭の花壇にもいることがある。みかん畑や茶畑ではよく見かける。
 褐色の小型のカマキリでカマの内側の白黒ピンクの模様が目印。ちょこまかちょこまかよく歩き、山道や街中の車道を歩いているのをよく目撃する。
 卵鞘は畑や道の脇に転がっている大きな石やブロックの下の隙間によくある。樹木の根元付近や構造物の地表に近い位置にも多い。

   
1996/10 藤枝市 蓮華寺池公園 1996/9 焼津市

   
卵鞘、石の下についていた
1997/12 焼津市
幼虫
2002/6 藤枝市 潮山

   
緑色型
2009/9 富士宮市
緑色型
2012/9 藤枝市平島


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