連続ジャンプでのフロント加重の意味


関東戦で実力ナンバーワンの30番氏

桶川の上級者コースに以前あった連続ジャンプです。連続ジャンプで大切なことは、2個目の着地後、安定して次のジャンプにアプローチできるかどうかです。シングルジャンプなら、だれでも飛べるものです。

ここでは、1つ目のジャンプと2つ目のジャンプの飛び方がまったく異なることに注目しましょう。1つ目はコーナー直後なので、スピードが乗らないため、瞬間リア加重にしてサスペンションを利用して飛びます。通過速度重視なので、完全なシッティングでは飛びません。座ったままの加速より立った加速の方がスムーズでスピードの乗りが良いからです。2個目へのアプローチは、着地時に微妙に後輪を向こう斜面に引っかけて直接谷間に落ちることを避けてスムーズに次への加速ができるようにしています。連続ジャンプではこの点が非常に重要です。

次に重要なのが、2個目のジャンプのからだの位置です。こんなに前方に維持したまま踏切しています。連続ジャンプでは、2個のジャンプ以降段々マシンの速度が落ちていくのが一般的ですが、彼のようにフロント加重で踏切できるのならジャンプのたびにどんどん加速できることでしょう。実際、マクグラスがそうなんです。このジャンプは、フロントサスペンションの初期の入りが硬くなければこんな飛び方はできないと思われます。姿勢変化の少ないサスセットアップは、新時代のモトクロスライディングには不可欠なものなのです。

それにしても、ランディング(着地)の正確さにはとても関心する彼のライディングです。