前書き

モトクロステクニックは、マシン、コースと共に常に変化する。この変化に対するライダーの問題は、今までの自分のテクニックをリフォーム(再構築)できるかどうかである。自分の殻をぶち破り新たなる局面を迎えるためは、Brain power(脳力)を活かす。その具体的方法とは、自己の脳内にある無意識不正コード(今までの自分のテクニック)の上に新しいテクニックを上書きすることだ。そのためには、1、自分がなぜそのテクニックが不要なのかを無意識領域から「理由」を引き出す。その理由が不正コードである。2、不正コードにパッチコマンドを貼るために「私は、〜しないでもいられる。」と認識する。この場合のパッチコマンドは、間違っても「私は、〜してはいけない。」ではいけない。さもなければ、テクニックは、システムエラーのためスランプに陥り二度と使い物に成らなくなることを胆に命じておこう。

例 2ストから4ストに乗り換えたライダーが、ジャンプを飛ぶとしよう。2ストライダーのテクニックは、離陸瞬間、スナップをきかせてアクセルを閉じる。その現象の理由は、後輪が加重が抜けていく瞬間、2ストは、エンジン回転が上がりやすく地面を空回りするので不要な過回転を避けるためである。経験上の理由は、フロントが上がりすぎたり、リアがあさっての方向に跳ねるが、瞬間アクセルを閉じればそれが防げるからである。ここで、このテクニックを持ったまま、4ストに乗り換えたらどうなるか?結果は、極端にフロントが下がり、前転の恐怖を味わうこととなる。現象理由は、4ストは、加重が抜けてきても空回りせずに、逆にアクセルを閉じることは、リアブレーキをかけながらジャンプするようなものだからである。するとアクセルを開けたまま、閉じてはいけない。と誰かからアドバイスを受けるだろう。しかし、そう簡単にテクニックは、変えられない。今まで、2ストでアクセルを閉じることで、命の綱渡りをしてきたのに、その反対など急に出来ない。閉じてはいけないと思えば思う程プッレッシャーは高まり、結果は、スランプに陥るか、上達まで長い時間と多くのリスクを得てしまうだろう。

そこで、「私は、〜しないでもいられる。」パッチコマンドがこの場合のアクセルを閉じる行為に大変有効なのを主張している。「閉じる」を「閉じない」に書き換えるには、大変な努力がいるが「閉じないでもいられる」は、そもそも気が楽だ。飛ぶまでに自分に言い聞かせ、飛ぶ瞬間も「閉じないでもいられる(出来なければ閉じてもいい)」と思えば、簡単に実行できる。そして、1回でも「閉じないでいられた(「でも」では無い)」のなら、すでにテクニックは、リフォーム終了し、以後、開けたまま何度でも飛び出せるのである。

ikq流モトクロステクニックの真髄は、まさにBrain power(脳力)を活かすことにあるのだ。まったくもって特許でもこのことで取りたいが、ビジネスモデルがなかなか取れない現在どうかなー?あ、公開したので、皆様もう既知です。