目標
モトクロスに必要なライデイングポジションであるスタンディングをマスターする。
スタンディング存在理由
走行時のマシンのピッチングモーション(前後動)をライダー自身がボディーアクションで打ち消すため必要である。
スタンディングの結果
ジャンプ、ギャップで、マシンコントロールができる。
モトクロスは、何で立って乗っているのか?
このことは非常に重要な意味がある。モタードをやればよく解るが、モトクロッサーでアスファルトをフル加速するのに立ってなどいられない。加速中は座るのが一番安定で楽でフルスロットルに開けられる。では、なぜ、ほとんどのシーンでモトクロスライダーは、立っているのか?答は、ピッチングモーション(前後動)に対応するためである。
なぜなら、モトクロスは、アスファルトを走らず、コースは、ライダーとマシンを振り落とすレイアウトになっているからである。
つまり、モトクロスに必要なライデイングポジションであるスタンディングは、ピッチングモーションを打ち消すためにある。したがってピッチングモーションを打ち消せないスタンディングは、存在理由を持たない。
以上のことから、ピッチングモーションを打ち消すためのスタンディングについて解説するが、そもそもピッチングモーションを打ち消せないスタンディングとは何かを知るほうが解りやすいかもしれないし、すでにこの状態からテクニックリフォームするひとには、理由を知るよい機会となる。
ピッチングモーションを打ち消せないスタンディング
我々は、地球の重力を受けている。走行時のマシンのピッチングモーションは、重力の影響から逃れられないが、重力が最大原因ではない。にもかかわらす、ピッチングモーションを打ち消せないスタンディングをしているライダーの目的は、重力に対し、自分の体を支えるのが目的のため、背骨をマシンと大地に対して垂直する傾向にある。なぜなら、人は大地に立つのに体を垂直にする。できないのは、ハイハイ乳児か、腰の曲がった老人か、原始人ぐらいである。人が自然に大地に立つ欲求がら生まれたピッチングモーションを打ち消せないスタンディングでは、無論、マシンの外乱に対して受け身にならざる得ない。その結果、ハンドルは直立スタンディングに対応するために手前に近く、高い必要がある。
ピッチングモーションを打ち消すスタンディング
マシンに発生したピッチングモーションに対応するためにライダーは、どのようにスタンデイングする必要があるだろうか?目的は前後するマシン重心の変化を打ち消すことである。目的がはっきりすれば、自らが行うことが明確になる。ライダー自身の重心を人間の腰の位置から、マシンの重心に合わせ、さらにコントロール出来る(マシン重心変化を打ち消せる)ようにすることだ。大抵マシンの重心はライダーの前方にある。身を前に屈めれば、重心はライダーの腰を離れ、マシンに一致する。
必要な時に必要な場所に移動しやすいことが重要であることが解る。これらを決定している大きな部分は、ステップ、シート、ハンドルである。これらを変更することは、非常に意味がある。何のために、何を目指して変更するのか考えながら、自分に合った、「必要な時に必要な場所に移動しやすいこと」を目的とした変更を見い出して行こう。