リビアの観光、土産物など

 
 社会主義国の宿命なのか、リビアの街中を歩いていても、アラブの国であるのに、およそ民族色というものが感じられない。
建物は昔の中国やロシアのように、ただ四角くて飾り気の無い、味気ないものだし、民族衣装を着ている人もいない。
女性でもベールをかぶっている人はごくわずか。
唯一民族色が感じられるのは旧市街だが、他のアラブ諸国のそれと比べるとあまり派手さはない。
ただトリポリの旧市街は大きく歴史があるので、職人街や古いカフェなどはそれなりにおもしろい。地元の人に聞きながら行くと良い。

スークで売られているものはほとんどが日用品で、そのほかは貴金属類、布、エジプト、モロッコの土産物などだ。
オリジナルのもので、土産物になるようなものはほとんどない。
金箔を縫いこんだ伝統的な布などは良いが、値段が高く手が出せなかった。
リビアは記念切手の種類が豊富で、各郵便局に行けば見せてもらえる。コレクターも多いらしく、おもしろいものがそろっている。革命記念切手などはカダフィの特大似顔絵が入っていたりして笑える。

地中海沿岸の都市部よりも、内陸の砂漠の街の方が、よりエキゾチックな雰囲気が味わえる。
Jebel nafusaと呼ばれるトリポリの南に広がる山脈を超えると、広大なワジと砂漠が出現する。
緑の少ない過酷な環境のこの世界には、国の政策でリビア人との混血が許されることのない少数民族や、中央アフリカの人々との古くからの往来を想像させる漆黒の肌の人々、砂漠のベルベルやトウアレグの流れをくむ人々が暮らしている。
砂漠のオアシスには日干しレンガの茶色い家々が点在し、ヤシの木が涼しげな影を作る。
砂漠の街のその小ささとは妙に不釣合いな色彩豊かなモスクも印象的だ。

古代からギリシア、ローマ、今世紀にはオスマントルコ、近代にイタリアの植民地支配を受け、その後石油輸出開始による急激な近代化、そして軍事クーデターによる革命と続き、リビアはそのオリジナルな文化を創造し、守っていくという余裕のない国家だったのかもしれない。
しかしひとたび内陸に入れば、イスラムの精神とアラブの伝統が色濃く残っているように思える。
 

次のページへ                       TOPに戻る