マリの旅ガイド
2003年 2月26日〜3月19日


 
ドゴンの農夫
技術の国際化が進む中、この地域では伝統的な農耕が行なわれています。農耕って重労働ですね。こつこつ働く姿に農耕の原点を見たような気がします。



国名    マリ共和国

首都    バマコ

宗教    イスラム教80%、アニミズム18%、キリスト教2%

人口    1200万人 

人種    バンバラ、トゥアレグ、ドゴン、フラ、ボゾなど。
       ムスリム同士での雑婚も進んでいる。

言語    公用語はフランス語。アラビア語も広く用いられている。
       また、各民族ごとに言葉がある。識字率は極めて低い。

産業構成  農漁業54.7%、鉱業1.6%、製造業7.6%、商業12.9%


マリは農業国で綿花は主要な輸出作物である。他には米やミレットも作られているが大半は自家消費のようだ。また2000年以降の原油価格の上昇や綿花の国際価格下落により、経済は大きな打撃をうけている。



行程


2/26 成田=インチョン=パリ  (大韓航空)
2/27 パリ
2/28 パリ=バマコ(エールフランス)
3/1 午後からジェネへ移動 バ二トランスポートのバス 6000CFA
3/2 ジェンネ観光後、セネサ村を訪れる。 徒歩と自転車 500CFA
3/3 ジェンネ月曜市観光
3/4 午後からバンディアガラへ移動 乗り合いタクシー
3/5 ドゴン(ベニマト泊) バンディアガラからドウロウまではバイク
3/6 ドゴン(komokani泊)
3/7 ドゴン(イレリ泊)
3/8 ドゴン観光後、モプティに移動 サンガ=バンディアガラ=モプティーまで乗り合いタクシー
3/9 モプティ観光
3/10 午後からセグーへ移動。 バスで4000CFA
3/11 セグー観光
3/12 漁村を訪れる ピローグ(手漕ぎカヌー)で移動
3/13 バンバラ族の村を訪れる。 ピローグで移動
3/14 フラ二族の村を訪れる。午後からバマコに移動 乗り合いタクシーで2000CFA
3/15 バマコ観光
3/16 バマコ観光
3/17 バマコ観光
3/18 バマコ=パリ バマコ市内から空港までタクシーで4000CFA
3/19 成田到着



ビザ所得方法


東京にあるマリ大使館でとれる(7500円)。輸送での発給も受け付けている。
近隣諸国でのビザ所得料金はかなり安いようだ。
また空港でイエローカードの提示を求められることがある。



入国ルート


東京=パリ(大韓航空)=バマコ(エールフランス)

マリまで日本からの直通便はないので、どこかを経由する必要がある。最もメジャーなのはパリ。

日本からマリに行くにあたって大きなストレスになるのが、航空券の高さと接続の悪さである。
最近は東京=パリ間が安くなったので、ネットで検索すれば5万強から7万以格安航空券を見つける事ができる(オフシーズン)。
安くて飛行時間が短いのが大韓航空。インチョン空港での待ち時間も短く、あまりストレスを感じない。他にはアリタリアも安い。アエロフロートは、格安であるが、ロシアでの乗り継ぎが悪く、時間もかかるため短期旅行者にはメリットが少ないだろう。ただ60日オープンなど中期の旅行日程では他の航空会社に比べてかなり安いので考慮する価値はあると思う。

パリ=バマコ、この区間は格安航空券が非常に少ない。ただ隣国のセネガルへは格安航空券が比較的多くでているので時間に余裕がある人はパリ=ダカール=陸路でバマコという手もある。ちなみにエールフランス便は午後3時の出発。

またエールフランス以外にも小さな航空会社からバマコへの直通がでており、400ユーロぐらいでチケットが買えるようだ。しかし、ほぼ毎日飛んでいるエールフランスに対して、便数が少ないらしい。
 
チケットは日本の旅行代理店で買うよりも、パリの旅行代理店で買った方が安い(メールで)。面倒臭い人は日本のエールフランスのオフィスで割り引き航空券を買うのがいいと思う。オフシーズンであれば677ユーロ(78000円)で買える。これだと、日本から15万前後で行ける。



自然と気候


北はサハラ砂漠から南はサバンナ樹林まで変化に富んだ自然を有している。
雨季は6月から9月。この時期は南部での雨量は多い。北部ではまれである。
暑い時期は3月から5月。連日40℃の猛暑が続く。そのため、10月から2月までがベストシーズンと言われている。

昼の服装は半袖でOK。明け方は冷えるので薄めのジャンパーか、長袖のスエットを持っていくといいだろう。



通貨


マリの通貨はセーファーフラン(CFA)。

1ユーロ=657CFA(2003年3月/ストリートにて)
1ユーロ=128円(パリにて)
 
ユーロと連動しており、安定した通貨である。 CFAは隣国のセネガル、ブルキナファソなど西アフリカ数ヶ国の共同通貨である。(CFA圏のインフレは他のアフリカ諸国に比べ、かなり低い。)



両替


マリの両替事情は悪い。銀行はコミッションが高く、レートも悪い。だから多くの旅行者はストリートで両替をする。バマコではカテドラルの前に両替屋がたむろしている。

地方では両替屋はいないので、商店で相談してみるといいだろう。

両替はユーロ、USドルとも普通にできるが、ややユーロのほうがレートが良いようだ。
またバマコを離れるとレートが悪くなる。

トラベラーズチェックはレートは良く無いが、両替できる。クレジットカードはまず使えないだろう。



国内交通


マリの交通事情はあまりいいとは言えない。道路は各国の援助があってか立派なのに、乗客が一杯になるまで出発しないため、待ち時間、休憩時間を含めた移動時間が長くなってしまうのだ。時間のない人は夜行バスを利用したり、飛行機を利用するのがいいと思う。

主要都市を結ぶものには長距離バスやブッシュタクシーなどがある。またピナスや乗客用ボートがニジェール川界隈の都市を結んでいる。乾季には川は浅くなり、運行されないこともあるようだ。


<タクシー>
バマコ市内の移動は個人タクシー(交渉制)、ブッシュタクシーが一般的。
個人タクシーは750CFAから市内移動ができる。
★ブッシュタクシーとは乗り合いタクシーのことで、小、中距離の移動に使われる。
ブッシュタクシーでは500CFA荷物代として払わなければならない。

<レンタカー>
レンタカーはドライバー無しで、一日あたり25000CFA。
そして1qあたり25CFA加算される。四駆はこの3倍ぐらいかかる。マリでは自動車は高級品であり、ガソリン代も高い。さらには、川を渡る際のフェリー代なども入れると、かなりコストがかかるだろう。

<長距離バス>
長距離バスターミナルはバマコ中心の市場に1つと、中心から南へ6q離れた場所にある。
東にもバス乗り場がある。
チケットは予約制で、基本的に乗りたい時間の2、3時間前に行けば買える。席がうまるまで出発しない。料金は固定制。
★バスに乗る時、大きな荷物を持っていると荷物料金を請求されることがある。
(一般的にバスでは荷物料金を払う必要はない)

<ボート>
ピナスは大型の動力付きボートのこと。またピローグと呼ばれる小型の手漕ぎカヌーは川を渡る時など、短、中距離の移動に限られる。

<乗客用ボート>
CMN(会社名) から大きな乗客船がでている。
これはKoulikoro(バマコ近郊)とガオの間を結ぶもので、途中モプティやいくつかの町を経由する。
8月から11月までは常時運行。12、1月はモプティからガオまで運行するか、運行停止となる。

Koulikoroからは火曜日出発、ガオに翌週の月曜に到着。ガオからは木曜出発、koukikoroへは週末に到着。
koukikoroからモプティへは3日、モプティからガオまでは4日みておいたほうがよい。
しかし、これはあくまで目安。大幅に遅れることもあるので、余裕をもってスケジュールを組むことが必要そうだ。

  laxe  1st  2nd 3rd  4th
koulikoro to mopti  60000 35000 27000 15000 5000
segue  to mopti 40000 24000 17000 9000 3000
mopti to korioume 46000 30000 21000 12000 4000
mopti to gao  94000 61000 41000 24000 8000
(単位CFA)

Laxeはバスルーム、エアコンつき。1stは2段ベット。洗面台とトイレつき。
2ndは4つの寝台ベットに1つの洗面台とシャアートイレ。3rdは8つの寝台ベット。
4thは汚くて混み合うらしい。
4等以外は売り切れることはまずないとのこと。予約制。

<国内線(AIR MALI)>
バマコ=ティンブクトゥ(モプティ経由)週3便
そのうちの1便はティンブクトゥを経由しガオまで行く。

バマコ=ティンブクトゥ  CFA75000
バマコ=モプティ  CFA43800
モプティ=ティンブクトゥ  CFA48000
モプティ=ガオ   CFA78000                        
            
(以上片道料金)
 
Departure tax CFA2500

★空港からバマコ市内まで 
タクシー;空港から市内まで30分ぐらい。約6000CFA。
反対に市内から空港へは4000CFAぐらいでいける。
バスだと2000CFA。



宿


バマコでは安宿は3000CFAぐらいからある。空港からは中心部のBAMAKO KOURA、TRAIN STATIONあたりを目指すと良い。
ただ、宿の数は多くないので、選択は限られる。

地方では宿が少なく、高い事が多いので、節約したい人は民泊すればよい。私はツアーの一貫としてでしか民泊しなかったが、けっこうやっている人はいるようだ。

<蚊帳>
蚊の出る地域では、ほとんどの宿においてあるが、民泊する人は携帯していったほうがいいだろう。

<ルーフ>
蚊のいない地域ではルーフに寝る事ができる。
マリは夜も暑く、室内には熱気がこもるのに対し、ルーフでは快適に寝ることができた。夜は星が綺麗。
ルーフだとホテル側が用意してくれるのは、マットのみ。朝方は冷えるので、寝袋かブランケットが必要だ。



インターネット


バマコでは数カ所あるらしく、BAR MALI近くのネット屋は1時間750CFAだった。
通信速度は遅い。



郵便


日本まで3週間ぐらいかかる。日本への絵葉書405CFA




電気・水道


停電はしばしばある。安宿にコンセントはない。

水は飲める(多分)。安宿にホットシャワーは無い。夜は若干冷たく感じるので、夕方浴びるのがベター。



食べ物




味付けは悪くないが、食べ物の種類はやはり少ない。
屋台のスタイルは以下に記した主食に、煮込み物や焼き物をトッピングする。いずれも500CFAぐらいで食べられる。

マリのレストランは食事がでてくるのが遅い。
特に田舎の流行っていないレストランでは一時間ぐらい待たされることもざらである。食事が遅い理由は色々考えられるが、多分、注文を受けてから材料を買いに行っているのだろう。

マリには特に変わった食べ物はなかったが、ドゴンで飲んだミレットスープは豆乳のような味がした。またお茶のつくだ煮のような食べ物もあり,日本的なものを感じた。

<主食>
ライス、スパゲッティー、ミレット(トウジンビエ)、フランスパン

<ミレット>
イネ科の一年草。まず種子を碾いて乾燥させ、湯で練ってペースト状になったものを食べる。モチほどの弾力は無い。

日本ではその昔、重税で米を食えない農民が食していた。癖があり、日本人好みの味でない気がするが、マリでは米と共にメジャーな主食である。国際競争力の無さからか、エジプトから輸入したものが多い。

<煮込みもの>
牛の腸や羊入りトマトベースのスープ(腸の煮込みはおいしいが、独特の臭みがある)、モロヘイヤスープ(スープに入っているタカの爪に注意)、魚の煮こみ(魚醤の
ような臭みはあるが、普通においしい)などがあり、主食にかけて食べる。

<焼き物、揚げ物>
ビーフ、マトンのステーキ(油っぽい)、マトンのくし焼、魚フライ、バナナフライ。
屋台ではサラダや生タマネギのスライス、ポテトフライを口直しにしながら食べる。

<フルーツ>
オレンジ、マンゴー、バナナ。(いずれも3つで100CFAぐらい)

<飲み物>
コーヒー(ネスカフェ)、紅茶(リプトン)、中国茶が一般的。コーヒーや紅茶には練乳を入れて飲む。
中国茶は高いところから泡をたてるように入れるのがコツのようだ。砂糖は飽和状態。

<アルコール>
イスラム教がメジャーな国なので種類は少ないと思う。私が唯一飲んだビールはCASTEL BEERだった。
ミレットビール(ローカルビール)は各地で飲める。これはミレットを碾いたものを3日間ほど煮て作るらしい。白ワインのような味がする。あくまで、「ような」味であるが、、。

<ジュース>
250mlのコーラ、スプライト、ファンタが200CFAで買える。
その他、マリで作られている炭酸入りのパイナップル、リンゴジュースも同じ値段で飲める。(リンゴジュースはかなりお勧め。)地方ではやや高めの値段設定。

また、ジンジャー(お勧め)やヨーグルトのシャーベットは小さなビニール袋に入れて売られている。(10から25CFA)

<水>
ミネラルウオーター1、5Lが安いとこで400CFA。地方では高くなる。ドゴンでは1200CFAもする。
袋に詰めた冷えた水道水は10CFA。(350mlぐらい)浄化剤が入っているかどうかは定かでは無い。

基本的に水道水は飲める。ドゴンや小さな村では井戸の水を飲んだが問題はなかった。(責任もてません)
浄化剤を携帯しておけば安全性が増すだろう。



医療情報



この国で最も恐れられているのは、やはりマラリアでしょう。ここマリでは、『天から降ってくる病』と呼ばれ、魔女の仕業と恐れられています。

私が行った時も日本人1人がメフロキンで予防していたのにも関わらず発症していました。彼の症状は極めて重く、熱帯性マラリアの症状の重さに青ざめました。

マラリアの予防薬の服用については賛否がわかれますが、多くの人がメフロキンを服用するため、あの地域ではすでにメフロキン耐性マラリアが増えてきているのではないかと思います。彼の場合は副作用のつよいキニーネを点滴していましたし、とにかく蚊に刺されないように気をつけることが大切です。

蚊の多い場所としてはモプティ、セグーなどの川に面した地域ですが、下水設備が発達していないマリでは、水流の早い川でというよりも、溝や廃水施設で繁殖している模様です。マラリアを媒介する蚊は、夕方日が落ちはじめてから活動します。

宿の部屋でも暗い場所に潜んでいる事が多く、ベットの下、壁などに殺虫剤を吹き付けるのが効果的だそうです。日本製の蚊取り線香も有効です。

マリのなかでもドゴンでは蚊がいませんでしたし、ジェンネも川に近いわりには刺されませんでした。(これは雨期か乾季かによっても状況は変わってくると思います。)

ちなみにマリの医師の多くは英語がしゃべれないことが多いようです。首都バマコに行けば、優秀なフランス人医師がいるそうですし、バマコで治療するのがよいという話を聞きました。

★パリではメフロキン(ラリアム)が購入できます。8錠で46ユーロです。非常に高いですが、処方箋なしでもゲットできますよ。



治安


かなりいいんじゃないでしょうか。

マリはたくさんのフランス人が訪れる観光地です。
明るいうちは特に心配する必要はないでしょう。バマコも夜歩いてみて危険な感じはしませんでした。まあ、治安の悪さというものは遭ってみないとわからないんでしょうけど・・・。

私は行きませんでしたが、北東部の砂漠地帯は政情不安定のようです。以下に記した「マリの歴史」を読んでいただければと思います。



マリの歴史




マリには石器時代から人が住んでいたと言われている。
国土の大部分が砂漠地帯という過酷な自然条件の中、ニジェール川の恩恵により食料の確保、交易による富の蓄積が可能になり、かなりの規模の文明を形成するに至った。
しかし近年の急速な砂漠化の進行、戦乱により、その文化は急速に失われつつあるようだ。
ちなみに国名は13から14世紀にかけて栄えたマリンヶ族やマンディンゴ族のイスラム帝国に由来する。

紀元後、最初の1世紀はサヘル地域が栄えた。3世紀になると、今日のマリやセネガルの大部分はガーナ帝国によっておさめられた。1235年、ガーナ帝国の崩壊に伴い、スンタージャを王とするマリ帝国がニジェール川流域をおさめた。

そしてサハラとの貿易をコントロールすることによって、力を貯えたマリ帝国は、14世紀には大西洋から現在のナイジェリアにいたる大帝国となった。この時の王がかの有名なマンサムーサである。この時期、トンブクトゥは商業やイスラム文化の中心となった。

しかしながら、マリ帝国は後にソンガイ王国によって滅ぼされた。そしてソンガイ王国もまた、16世紀にはサード朝モロッコの遠征軍によって滅ぼされたのだった。

同じ時期、ヨーロッパの海沿いの国は、船により西アフリカの海岸地域と貿易を始め、それと共にサハラの貿易ルートは衰退し、トンブクトゥは忘却の都になった。

モロッコの支配は100年ほどで終りを告げ、その後は小国が乱立し、20世紀の初頭まで戦乱が耐えることはなかった。

1920年にはフランスによって仏領西アフリカの一部として植民地化され、1946年にはマリはフランス領スーダンの飛び地領となった。しかし1958年にスーダン共和国として自治権を獲得し、1960年、マリは完全独立をはたした。

最初の大統領はモディボケイタ(10000cfaの表紙)。彼はソビエト影響下での社会主義路線を歩み、経済をコントロールしたが、うまくはいかなかった。

そしてこの不況に伴う切り詰めの結果、1968年にはムサトレオレ大佐の率いる軍部の無血クーデターにより、モディボケイタは失脚させられた。トレオレは1979年に大統領となり軍政を排除し、1党1院制のシステムを樹立した。

しかし、長らく続いたその政権も1991年のクーデターにより終りを告げ、多党制のもと選挙が実施されるようになった。

1992年には科学者であり、出版業者でもあるコナレが大統領になり,彼が党首を務めるADEMAはたくさんの議席を獲得した。

しかし、それから一年もたたず、バマコで深刻な反政府運動がおこり、軍隊をだし取り締まるものの、内閣改造された連立政権の抵抗にあった。さらには1994年2月、CFAの平価切り下げに学生が抗議したことにより、バマコの騒乱は高りをみせた。

その間北では、トゥアレグの反乱軍と政府軍との間で戦闘が繰り広げられた。それは、トゥアレグ族の過激派がガオ地域で隔離された陸軍を攻撃したことにより始まった。

そして、報復がより多くの戦闘をもたらすことになり、双方ともに大きな被害がでた。(兵士は主にトゥアレグ族の伝統的な敵であるソンガイ人によって構成されていたようだ。)

これに対しコナレは軍や市民サービス、政府についてトゥアレグが代理自治することを許し、事態の解決を図った。しかし1994年半ばの交渉によって、いくつかのグループがトゥアレグ本土の独立の要求し続けたため、闘争が起こった。そのシチュエーションは北部で山賊によって搾取された反政府の反乱よって、より複雑なものになった。

1996年には和平式典が開催され、この問題は一応の解決を見せた。そしてトゥアレグの難民がモーリタニアやアルジェリアからトンブクトゥやガオを主とする北部都市への帰還をはじめた。
しかし彼等は今、援助組織からの配給に頼らざるをえない状況にある。
政府は干ばつや争いで大衆に犠牲を払わせたことを謝罪した。しかし、伝統的な移住生活や非常に重要なトゥアレグの文化の独自性は元に戻ることはなかった。
        
なお2002年の大統領選挙ではトゥーレ大統領が選出された。
 
 

買い物


 マリ人は交渉が上手く、なかなかディスカウントできません。ファーストプライスを貫くか低く言うのが、この国で安く買い物をするコツでしょう。少なくとも、むこうの言い値で買うのはやめましょう。

値が動かなくなったら一旦、交渉を打ち切るのもポイントです。それで追い掛けてこなければ、他の店をまわった後にでも、再交渉すればいいのです。

僕は少なくとも交渉に一時間はかけました。交渉中に御飯を一緒に食べたりして、それは楽しいものですよ。これも西アフリカの醍醐味です。



マリのお土産


マリは安くてセンスのいい土産物がたくさんある国です。
私がこの旅で買ったお土産を載せましたので、参考にしてください。


1 ボゴラ

 

綿の泥染めで5000CFAから15000CFAぐらいで買える。デザインは様々で、センスのいいものがたくさんある。これはジェンネ在住の世界的に有名なアーティスト、『パマ』の作品です。
場所は忘れましたが、バマコにボゴラの染色工場がありました。そこでは、デザインを指定したりできるみたいですよ。
他にはインディゴ染めも有名で、色落ちしたものはかなりいい色味を出していました。

2 ドゴン族の仮面  

  
左 2ドゴン族の仮面   右 3バンバラ族の仮面   右 4バンバラ族の木彫り人形 

この仮面はドゴンの祈祷師の仮面です。ドゴンには今も西洋的な薬はなく、まじないにより治すようです。いわば医師の仮面でしょうか。

3 バンバラ族の仮面

バンバラ族の仮面は木に銅合金の板を打ち付けたものです。ドゴンがあまりに有名で、その影に隠れた民族ということもあり、安いです。一個2000CFAで買いました。

 バンバラ族の木彫り人形  

これも一個2000CFA.けっこうクオリティー高いです。

5 ドゴンの倉庫のドアノブ 



この部分でドアをロックするようになっています。細かいとこまでオシャレでしょう?


8 ジャンべ  



マリの音楽に感動してついつい買っちゃいました。重さ7s。叩く部分の直径38cm。持って帰るのにかなり苦労しました。皮は山羊皮だそうです。(ボゴラのケース付き)
中央のサインはサリフケイタのもの。AMICALEMENT とは『友情』という意味です。

9 カセット  

カセットはオリジナルが1200CFA,コピーが800CFAほどで買えます。
マリに行ったら是非たくさん音楽を聞いてみてください。西アフリカの音楽はすごすぎです。

 お勧めミュージシャン;SALIF KEITA、YOUSSOU N'DOUR(セネガル), HABIB KOITE(MOUSSO KOは最高。)、SEKOUBA BAMBIBO。

10 指輪  



フラ二族のシルバーアクセです。かなり気に入っています。

11 ブレスレッ  



トゥアレグ族の真鍮製(多分)です。時計じゃないですよ。


どうでしたか?マリのお土産、可愛くないですか?お土産買うのが大好きな僕にとってたまらない国でした。とにかくセンスがよくてクオリティーが高いです。それは音楽にも言える事で、楽器が原始的であっても、野蛮ではありません。すべては調和されていて洗練されているのです。

その他にはトゥアレグのニッケル製のアクセサリーも可愛いかったですよ。

これらお土産のラインナップを見て、木製のものが多いことに気付きましたか?こんなにたくさん買った僕が言うのもなんですが、近年の観光ブームに伴って木彫りやジャンべなどが飛ぶように売れているようです。

それがサハラの砂漠化の進行に影響を与え、文化の衰退に拍車をかけているようです。是非モラルのある買い方を。




 参考文献
 
West africa (lonly planet)/ ユネスコ世界遺産11 北、西アフリカ(講談社)/ 続地球家族(TOTO出版)/ 世界の地理(朝倉書店)

ドゴンの文化など写真と共にわかりやすく掲載されているホームページ
http://www.geocities.co..jp/SilkRoad/4109/



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