平成12年4月8日第46回全日本チンドンコンクール素人部門用シナリオ
文責:
夢街道匠一座 田邊 哲(たなべさとし)
「やっぱり富山にゃかなわねー」
正面花道から「ちゃっきり節」の演奏をしながらステージに登場
順序 1松下幸司座長
2片瀬正俊
3松下礼子
4伊藤富夫
5伊藤文子
6田邊 哲
演奏終了しながら一同お辞儀をする(スタートから30秒)
5伊藤文子、
「やっぱり富山のチンドンコンクールはすごいわねー」
4伊藤富夫、「さすがに日本一だなー」
1松下幸司、「だけど、俺たちもなんとか日本一になりたいなー」
「おい、石!なにか考えろ!!」
6田邊 哲、「へい」とうなづきながら、腕組みをして考え込む
2片瀬正俊、6田邊 哲が考え込む姿を見ながら、「旅姿三人男」のメロディーを奏でる
6田邊 哲、その演奏にインスピレーションを得たとばかり、手を打ちながら
「そうだ!親分!!富士山のてっぺんでチンドンをやるっていうのは
どうでしょう」
1松下幸司、「富士山のてっぺん?」
345、 それぞれびっくりしたように
「富士山?」「てっぺん?」
やや間を置いてから
1松下幸司、「そいつアおもしれー」3松下礼子に向かって「どうだお前!」
3松下礼子、「大変だけど面白そうね、みんなやりましょうよ」
13456、覚悟を決めながら一斉に「よし、やろー」「やろー」「やりましょう」
6田邊 哲、解説調で
「というわけで、私たちは、昨年7月23日、富士山の頂上で
チンドン演奏をしてきました」
ステージ左手から、2片瀬正俊、1松下幸司、3松下礼子、4伊藤富夫
5伊藤文子 並んで客席に背を向ける
背中にそれぞれ大きな文字をしょっている
2片瀬正俊・富、1松下幸司・士、3松下礼子・山、4伊藤富夫・日本、5伊藤文子・一 (スタートから1分20秒)
6田邊 哲、みんなの背中の文字を見ながら両手を上げて
「やったー、親分、日本一ですよ」
1松下幸司、「本当か?」 どうしても信じられないといった顔つきで
「よし、俺の目で確かめてやる」
といいながら、みんなの文字を読むために列を抜けて前にでる
2片瀬正俊はすぐ1松下幸司の抜けた間をつめる
(客席から見ていると、富士山日本一が、1松下幸司の士が抜けたために、
富山日本一に変わる)
1松下幸司、と、や、ま、と指さして口ごもりながら、自慢げに腕組みをしている
6田邊哲を叱るように
「違うじゃねーか!よく見て見ろ」
6田邊 哲、ちょっとびっくりしたように「え?」
1松下幸司、追いつめるように6田邊 哲に向かって
「両目を開けて、よーく見て見ろ!」
6田邊 哲、客席の方を見ながら大袈裟な仕草で眼帯をはずす
(眼帯の下からあらかじめつけていた大きな目が観客の目にとまる)
ゆっくり振り返って皆の文字を指さし、信じられないといったようによろめきながら
「やっぱり富山にゃかなわねー」
1松下幸司、あきれたように、「本当にお前はバカなんだから」
全員、 チンドン演奏「富山が一番!、静岡二番!! はーちんどん!!!」
全員、 お辞儀をしながら「どうも有り難うございました」
(スタートから2分)
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