里山仕事・しょんた塾について

「しごと」「わざ」「たのしみ」〜その2

たしたちの世代が、子や孫ひ孫たちに、危機をみすごしたものたち、として記憶されるのか、数百年、数千年を受け継がれてきた祖先の知恵とわざをかろうじて手渡してくれたものたち、として記憶されるのか。再生産の底をささえてきた、しごととわざを、ささやかでも、自らの手と身体に残しておきたい、いつか誰かにつたえるために役立つにちがいない。そして、なにより、やまのしごとは本当にたのしいものだから。

を流すこと自体の、そして都市生活の中で忘れられてきた手わざを覚えるたのしさは、知る人にのみ許された悦びです。ふたたび、まちでの労働や生活に帰っていく元気を与えてくれるこのうえない贅沢です。しかも、しごとは必ず成果をともないます。棚田の石組みが姿をあらわし、季節ごとにイヌノフグリが、ヒガンバナが畔をいろどるようになります。林床に陽が差し、翌年にはスミレがいっぱいに花を咲かせます。フジやクズのツルに息絶え絶えの樹々が清々と枝葉を拡げ、シジュウカラやメジロ、コゲラやモズが戻ってきます。

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