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●Nikon F2 Photomic●




 有名なNikon Fの後継機です、Nikon Fより少しボディが大きくなりましたがFの欠点などが徹底的に改良され、歴代のマニュアルフォーカス・メカニカルシャッター一眼レフカメラの頂点となっています、究極のマニュアルフォーカス・メカニカルシャッター一眼レフカメラ、こんなカメラはもう二度と作られないでしょう…。
 登場は1971年、Nikon Fほどロングセーラーにはなりませんでしたが、改良により多種に渡るフォトミックファインダーシリーズ、チタンボディモデル、超高速モータードライブモデルなど色々なF2が誕生していきました。

 Nikon Fからの主な改良点は、シャッター幕速のアップによる1/2000secのと追加とシンクロ同調が1/80secに引き上げられたこと、シャッターボタンが前側に移動した、裏蓋が蝶番式になった、電池室をボディ側に装備、初めからモータードライブに対応しているなど多くの点があります、これらの改良や耐久性やアクセサリーの充実によりNikon F2は最高のメカニカルシャッター一眼レフカメラとなりました。


 私が使用しているNikon F2 PhotomicはTTL露出計をファインダー内に装備しています、フォトミックモデルとしては一番初めのモデルなためNikomat FT2のページでも述べている「ガチャガチャ」(レンズを装着したときに一回だけ絞りリングを最大絞りから解放まで回し込んでレンズの解放F値をファインダーにセットする儀式)をやらなければなりません、これは後のモデルであるNikon F2 Photomic AやPhotomic ASでAi方式を導入し面倒な「ガチャガチャ」の儀式は無くなりました、ガチャガチャはレンズを交換する毎に行うので確かに面倒ではありますが、私自身はNikomat FT2で慣れていたためそれほど苦ではありません。
 実際に私が使ってみてもNikon F2は確かにメカニカルシャッター一眼レフカメラとしては世界最高レベルのカメラとであることを感じました、ガチャガチャの面倒さとモータードライブの重量は古い時代のカメラだからしかたがないですが、しかしそれ以外では全くケチの付け所が無く丁寧で丈夫に作られたカメラです。

 私がNikon F2 Photomicを買ったのは2000年の秋にネットオークションで買いました、Nikon Fと同じく多くのカメラマンが名機と呼ぶNikon F2が実際にどのようなカメラなのか自分自身で使ってみようと思ったのがきっかけです、最初に実用品として中古を安く買ったつもりが届いたのがほとんど未使用の超美品であった為さすがに私でも気楽には使えませんでした、そこでもう一台さらに安く気楽に使える中古を買って現在は2台所有しています。主にASA100のリバーサルフィルム用のカメラとして鉄道や風景写真にモータードライブを装着して酷使しています。古い中古カメラなのに良く出来ています。


《モータードライブ》

 モータードライブMD−2(右)MD−3(左)とそれぞれにバッテリーケースMB−2を装着したところ、F2は主に鉄道写真で使っているので普段はこの状態で使用しています、さすがに大きくて重いです、古いモデルなので致し方がなないでしょう。MD−2よりMD−3は少し軽いです。
 MD−2はフィルム巻き戻し機構もあるため、フィルムパトローネ室にMD−2の巻き戻し爪が入り込みます、この為フィルムをカメラに装てんして有るときはモータードライブの脱着が出来ません、どうしてもやるときは暗い場所でやらないとフィルムパトローネ室に光が入るのでフィルムが感光してしまいます。MD−3にはフィルム巻き戻し機構が無いのでこの問題はありません。


《右軍艦部》

 写真はフォトミックファインダーを外してあります、シャッターダイヤルの60と125の間にある赤い線は1/80secの所、F2は1/80secまでシンクロに同調します、1/60sec以上は中間シャッター速度も使えます。
 シャッターボタンのTはタイマー撮影モード、Lはシャッターロック、モータードライブのLもシャッターロック、Cは連写、Sは1コマ撮影。
 F2のフォーカススクリーンはFと共通になっています。


《正面から見たところ》

 まだAi化される前のシンプルなレンズマウントです。40年以上経った現在のNikonの一眼レフシリーズはAFレンズのCPU接点・AFレンズフォーカスピン・Ai-S識別ピンなど機種によってさまざまな新しい機能が追加されています。しかしFマウントそのものは同じなのでどの時代のどのレンズでもほとんど装着できます。


《モータードライブMD-2とバッテリーケースMB-2の背面》

 真ん中がモータードライブMD−2、下がバッテリーケースMB−2、MD−2は単3を10本のバッテリーケースMB−1を使えば最高5コマ秒の撮影が可能ですが、MB−2は単3が8本なのでそこまでの性能は無い、そのかわりMB−2の方が少し軽くて済みます。MD−2の一番左の黒いレバーは裏蓋開閉レバー、小さな白いボタンはフィルム巻き戻しレバーのロック、その右隣にフィルム巻き戻しレバー、Nikonの下にある赤いLEDはモータードライブ動作ランプ、真ん中の大きな丸いつまみはモータードライブの動作速度変更リング、右隣の黒いレバーはフィルム巻き戻しロック解除レバー、一番右の黒い丸いボタンはフィルムコマ数セットボタン、フィルムコマ数をセットしておくとカウントが0になったところで自動的にモータードライブが停止するので無理にフィルムが巻かれてフィルムが切れてしまう心配が無い、もっともセットし忘れても切れることは無いですが。


《モータードライブMD-3とバッテリーケースMB-2の背面》

 MD−3には連写速度の設定機能やフィルム巻き戻し機能が無いためMD−2と比べると背面はシンプル。


《マヌケなコーナー!?》

 Nikon FとNikon F2の本体のファインダーとスクリーンの取り付け部の構造は両者ともほぼ同じになっています、スクリーンに至っては完全に互換がありますが、私は以前からファインダーも取り付けだけならお互いの物が使えるのではないかと考えていました、そこでNikon FにNikon F2のフォトミックファインダーを付けて、Nikon F2にNikon Fのファインダーを付けるというおバカなことをしてみました、あまりにマヌケな行為なので他のカメラのホームページでもこんな事をして遊んでいる人はいないようです(^^;  冗談で実験してみただけなので真似してカメラを壊さないで下さい、真似して壊しても責任もてないですよ!!

マヌケな実験コーナーへ行ってみる!



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