4

動摩擦係数を保つ

モデル作者

 単独集中練習第3弾は、リアブレーキから加速への部分的な練習です。世間では、このターンをブレーキターンと言いますが、このテクニックリホームでは全く異質のずっと安定したベーシックなターンとしています。前回の練習ターンと操作はなんら変わりありません。さて、説明ですが、タイヤはグリップしたり、しなかったりするときが一番不安定な状態です。これは、動摩擦係数と静摩擦係数が異なることに原因します。ハイサイドもその変化が原因と考えられます。ダートバイクは常に安定なグリップを期待などできないところを走ります。そこで、初めから動摩擦係数状態にしておいてターンし、加速することによりグリップの係数変化を起こさずスムーズにターンできるようになるのです。

 それでは方法です。私のKDXは、ダンロップD603を履いているのでダートでは全くグリップしません。それだけ滑りやすくフロントもすごく逃げやすい状況です。にもかかわらず、フロントタイヤは、逆ハンにならず常に進行方向を維持しています。そしてライダーはリーンウイズです。前回の練習方法と全く同じなのです。ただ、非常に滑りやすいので、あえてリアをロックさせているのが異なります。リアをロックしたまま一部重なりながら加速へクラッチを使って引き継ぎます。リアがグリップを取り戻してから加速すると、ギクシャクして大抵加速が強すぎて大きくスライドし、またアクセルを閉じることになり遅くスムーズさに欠けます。なにより神経が疲れます。

タイヤの滑りをうまく引き継ぐと楽でスムーズなコーナーリングができます。コーナーを回ってマシンが直立したら、リアに少し体重を移動してトラクションを稼げばさらに速く走れます。おためしあれ。