第 四 章 マンションえらびのコツ |
4. 建物評価
第二章のマンションの基礎知識の他に、建物の棟数、世帯数、共用部分の比率、高層建築か中低層建築物か、等の建物形態も決めておく必要がある。モデルルームでの検討では、表面の出来栄えだけでは無く図面と一致しているかの確認をする事と、見えがかり部分の工事写真を提出してもらう等が必要になる。 4.1 専有部分、専用使用部分 ● 専有部分の面積 建物の面積には不動産登記では構造体の内側(内法「うちのり」という)の面積表示を採用している不動産登記の場合と、建築確認届出の壁芯面積を使用している建築確認届例があり監督官庁によって異なる。マンション販売面積は壁芯の面積で表示されている例が多く、パイプスペースが販売面積に含まれる例もある。区分所有法では内法面積で測定する。壁芯面積と内法面積の差は数パーセント程度ある。「面積」にもいろいろな面積があるのでどういう内容の面積かの確認をする必要がある。 ● 専用使用権部分の広さ マンションには専有部分以外に区分所有者には専ら使用を認められている共用部分がある。これを専用使用部分という。バルコニー、ルールテラス、室外機置場、各住戸玄関アルコープ(ポーチ)1階専用庭等がこれにあたる。その他には共用駐車場、別棟別室の物置等がある。規約等による使用制限範囲内ならば自由に使用できると考えて良いだろう。専用使用権の面積の大小も重要な検討事項になり適度な広さと幅が要求される。 ● 専有部分等の機能 分譲マンション広告には記号で提供機能を表示する例がある。買主として何が必要なのか記号の中から読み取ることが大切であり、表示されていない機能はオプションとして追加出来るのか売主と打ち合わせが必要になる。希望項目は順序だてて整理しておくと便利である。 |
記号 | 機 能 内 容 | 記号 | 機 能 内 容 |
TV付インターフォン・二重鍵 | 電話回線 | ||
耐震玄関戸 | 戸別受電量 | ||
防犯センサーサッシュ | 足元灯設置 | ||
防音サッシ | ホタルスイッチ機能 | ||
配筋とコンクリート厚 | 床暖房機能 | ||
戸境壁厚他 | ガス給湯器機能 | ||
二重床構造 | サヤ管ヘッダー設備 | ||
床仕上げ内容・段差 | エアコン機能 | ||
内部住設機器耐震機能等 | 換気機能 | ||
空間有効利用表示 | ペット飼育可能表示 | ||
断熱材使用表示 | 共用玄関宅配ボックス | ||
システムキッチン各機能表示 | 共用玄関TV付オートロック | ||
浴室内各機能表示 | バルコニー・外廊下巾、機能 | ||
洗面室機器類機能表示 | 共用アンテナ等 | ||
便所機器類機能表示 |
No. | 項 目 | 内 容 | No. | 項 目 | 内 容 | ||
1 | 全体 | 建替時の余裕率 | 11 | 専有 部分 | 住戸部屋別評価 | ||
2 | セキュリテイ評価 | 12 | 使用権部分評価 | ||||
3 | 建物の安定感 | 13 | 住戸周囲環境 | ||||
4 | 共用 部分 | 全体面積比率 | 14 | その他 | |||
5 | 施設概要 | 15 | 中古 物件 | 築年数 | |||
6 | 設備概要 | 16 | 全体雰囲気 | ||||
7 | 仕上程度 | 17 | 改修工事歴 | ||||
8 | ゴミ置き場位置 | 18 | 鉄部仕上量 | ||||
9 | 駐車場位置 | 19 | |||||
10 | その他 | 20 | その他 |
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