直線上に配置

おすすめCD その2


テナーサックスのおすすめCDです。
バラードアルバムが多すぎます・・・

1*2*3
HARRY ALLEN/TENORS ANYONE?
今、一番「音色」が好きなテナーサックス奏者。
生の演奏を聴いたことがないので評価しにくいが、かなり薄いリードを使用してサブトーンを出していると思われる。スタンダードな曲を演奏しているが、中でも『THE PEACOCKS』の演奏は涙が出そうになるほどすばらしい。ただしソニーロリンズやデクスターゴートンなど男性的なサウンドが好みの方は弱々しく感じるかもしれない。
ドラムレスカルテットという点も面白い作品。
STAN GETZ PLAYS
クール・テナーの第一人者、スタン・ゲッツが1952年にレコーディングした作品。
難しい曲をいとも簡単に吹きあげていることが憎い!テンポの速い『恋人よ我に帰れ』やコールマン・ホーキンスの演奏で有名な『BODY&SOUL』と、どれも勉強になる曲ばかり。テンポの速い曲でのハーフタンギングの正確さなどテクニックはぴか一。音だけでなく、アルバムジャケットのセンスもいいですね。ジャズマニアなら迷わずレコード盤をプッシュすることでしょう。
GETZ/GILBERTO
白人テナー奏者、スタンゲッツがボサ・ノヴァを演奏した作品。
ジョアン・ジルベルトやアストラッド・ジルベルトの演奏もいいが、なんといってもスタンゲッツのかすれたサウンドがたまらない。一時流行した癒し系コンピレーションアルバムに飽きた方におすすめしたいアルバム。最近はボサ・ノヴァのコンピレーションアルバムが多く発売されているので、様々なバージョンの『イパネマの娘』を聴き比べて見ると楽しいかも。
Lester Young/THE COMPLETE ALADDIN SESSIONS
1942年と1946年に演奏された曲をまとめた2枚組CD。有名な『Lester Leaps In』は収録されていないが、『Lester Blows Again』や『Lester Smooth It Out』などのオリジナル曲のほかに、コールマン・ホーキンスの演奏で有名な『Body And Soul』や『Tea For Two』などのスタンダード曲も入っています。ホーキンスよりもヤングの好きな私ですが、『Body And Soul』の演奏は、ホーキンスが一枚上手かな。
Lester Young/Pres And Teddy
1956年に、ピアノ奏者テディ・ウィルソンと共演した作品。
体調を崩したため晩年の演奏はひどいと評価されているが、このアルバムでは見事な演奏を聴かせてくれる。過去に晩年の演奏を聴いたこともテレビで見たこともあるが、その演奏を聴くと涙が出そうなくらい物悲しいサウンドでバラードが好きになった。ただ販売されているCDの多くは、若いころのアグレッシブな演奏作品のが多いので個人的に残念。
JOHN COLTRANE/BALLADS
ジョンコルトレーンのバラードアルバム。1961年録音。
マウスピースの調子が悪くなったので、バラード作品を作ったようですが、私のような素人に聞き分ける力などございません。寝ながら聴くCDなので、1曲目の『SAY IT』以外、あまり印象にありません。私にとって眠りを誘うCDなのです、テナーサックスの魅力である低音をあまり使わずに、オクターブを押した高音を多用した曲が多い。初めて購入したジャズCD。
JOHN COLTRANE/GIANT STEPS
“シーツ・オブ・サウンド”の限界に挑戦したコルトレーンを代表する名盤。
タイトル曲『ジャイアント・ステップス』を初めて聴いたのは中学生の頃、NHK-FMのジャズ番組で松本英彦氏が演奏したものだった。当時は速い曲だなとしか思わなかったが、今では人並みにこの曲の素晴らしさがわかるような気がする。少しは成長した証拠かな?
テナーサックス吹きなら買いでしょう。
JOHN COLTRANE/TRANSITION
ジョンコルトレーンのアルバムの中で一番好きなアルバム。
20代の頃までは『BLUE TRAIN』など初期のアルバムが好きだったが、30歳を過ぎて『至上の愛』や『クレッセント』など後期のよくわからない?ジャズが好きになった。逆に初期の作品では物足りなくなった。このアルバムでは1曲目のタイトル曲『TRANSITION』がおすすめ。何を演奏してるのか私にはわからないが(ってダメじゃん)、フラジオを多用した音の嵐には脱帽!理屈なしにカッコイイです。
JOHN COLTRANE/My Favorite Things
ジョン・コルトレーン1960年録音のアルバムですが、ジャケットを見てわかるように本格的にソプラノサックスを取り入れた作品でもあります。はじめは映画サウンド・オブ・ミュージックの挿入歌ということを知らず、コルトレーンのオリジナルだと勘違いし、恥ずかしい思いをしました。ソプラノサックスを購入した頃、よく練習というよりチャルメラ風に真似していました。コルトレーンと同じセルマーのクラシックメタルを使用するミュージシャンも多いですね。自分もいつかは購入したいマウスピースだったりして・・・
JOHN COLTRANE/LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD AGAIN!
JIMMY FORREST/OUT OF FORREST
ジミー・フォレスト1961年レコーディング作品。
このアーティストについて全く知らないが、ここまで1音1音にビブラートをかける人もこの時代では珍しいと思う。ちょっとやりすぎかなとも思わなくもないが、『That's All』などを聴くと悪くないと思う(というか個人的には大好き)。ただ好みは分かれると思う。
テナーサックス版、シドニーベシェといった感じのビブラート。もしくはジャズ版サムテイラー。
DAVE McMURRAY/NU LIFE STORIES
最近ではキーボード奏者、ボブ・ジェームスのバンドでも参加しているデイヴ・マクマレ4枚目の2003年作品。ワーナー時代に発売されたデビューアルバムの頃はダルファー系のダンスミュージックだったが、この作品ではR&Bやヒップホップをとりいれたサウンドになっている。テナーサックスだけでなく、アルト・ソプラノサックス、フルート、キーボード、ドラムなど一通りの楽器を演奏するが、泥臭いテナーサックスのサウンドが断トツに素晴らしい。私のように全アルバムを所有しているユーザーいるかな?
ZOOT SIMS/DOWN HOME
なにかとスタン・ゲッツと比較をされやすい白人テナーサックス奏者、ズート・シムズ1960年に録音したワン・ホーン・アルバム。
レスター・ヤングの流れを汲むプレーヤーだが、スタン・ゲッツと比べると男性的なブローも聴かせてくれる。『JIVE AT FIVE』や『AVALON』といった名演がアルバムなので、白人テナー(クールジャズ系)が好きな方におすすめ。とても木管的なサウンドが特徴です。
JOSHUA REDMAN/BEYOND
ジョシュア・レッドマン2000年の作品。前作の『タイムレス・テイルズ』から変拍子の曲が多くなり、今回のアルバムでは13拍子やら9拍子と変わった曲が多い。メタルマウスピースを使用していた初期の頃のサウンドが好みだったが、90年代後半から古いリンクラバーを使用し、ダークで柔らかいサウンドに変わりはじめた頃の作品。95年のライブアルバムに収録されていたバラード曲『Neverend』を再演。この曲、エンディングの音使いが素晴らしい!
JOSHUA REDMAN/FREEDOM IN THE GROOVE
ジョシュア・レッドマン5作目のアルバム。96年作品。1曲目から最低音とフラジオ(最高音)を使い分けた見事なテクニックを披露している。この頃はメタルマウスピースを使用していたこともあり、現在のサウンドよりも硬めで派手な感じ。実際、BARIというマウスピースメーカーからジョシュア・レッドマン・モデルという高価なメタルマウスピースが発売されていました。3曲目の『streams of consciousness』がスピード感があってかっこいい。
JOSHUA REDMAN ELASTIC BAND/MOMENTUM
ジョシュア・レッドマン2005年の作品。オルガン奏者のSAM YAHELと組むようになってからエフェクトを多用した新しいサウンドに取り組んでいる。面白いプロジェクトだとは思うが、どうも単調というか、長く聴きたいと思う曲が少ない。ライブでは面白いサウンドだがアルバムではこじんまりした印象です。しばらくこのコンセプトで演奏し続けるのかな?私個人としては90年代の作品の方が勢いがあって好きかも。
COURTNEY PINE/CLOSER TO HOME
イギリス出身のテナー(ソプラノ)サックスプレーヤー。黒いサックスがトレードマークになっており、90年代初めまではカイルベルスのブラックニッケル、その後はセルマーのブラックラッカーを使用している。この作品は90年の作品なので、カイルベルスを使用していると思われる。ジャズだけでなく、レゲエやスカなどを取り入れたクラブサウンドで、4曲目の『I DON'T CARE』は、10年以上たった今でも人気の高い曲。レゲエが好きな方におすすめのアルバムです。
DEXTER GORDON/OUR MAN IN PARIS
デクスター・ゴートンの力強いサウンドが特徴のアルバム。
ソニーロリンズと同じくらい豪快なサウンドだが、やはりタイプが違うので聴いていて楽しい。
自分の演奏スタイルと正反対ともいえるので、すごく憧れる。晩年のプレーも良いが、やはり1963年に録音されたこの作品がピークだったと思う。このアルバムでは『チュニジアの夜』の演奏が有名。このくらい豪快にサックスが吹けたらなあ。
DEXTER GORDON/BALLADS
デクスター・ゴートンが1961年から1973年に発売したアルバムからピックアップされたベストアルバム。思わずジャケットがカッコいいので購入。
ところが中身を聴いてみるとどこかで聴いた曲がいっぱい・・・というかオリジナル盤をもっているので、曲がダブってしまった。今では煙草を吸う、CONNのサックス+オールドデュコフのマウスピースを抱えるデクスター・ゴートンを見て楽しんでいます。輸入盤はバラードアルバムが多い?
BEN WEBSTER/Soulville
1957年に録音されたウェブスターの代表作。
バラードが得意なだけあって7曲目の『Ill Wind』ではどっしりした中に暖かみがあるサウンドで、ロングトーンでは音が徐々に息にかわっていくあたりがたまりません。モニター用ヘッドホンでサックスのサウンドを聴くと息づかいが聞こえてきてとってもリアルです。またこのアルバムは、下記のバラードアルバムよりもいやらしさがないので、バラードを楽しみたい方にぴったりです。
BEN WEBSTER/PLAYS BALLADS
1964年から1973年に演奏した曲の中からバラードのみを取り上げたベストアルバム。ウェブスターの魅力は、バラードというくらい有名。このアルバムではスタンダードな曲が満載だが、選曲とアレンジがどこかサム・テイラー的なムード音楽を彷彿させるところがある。(実はサム・テイラーも演歌っぽくて好きです)
このアルバムは2002年にデンマークで製作されたCDだが、最近のCDのわりに後半で録音レベルが急に大きくなるなどミックスダウンがバラバラ。
Charles Lloyd/The Water Is Wide
チャールズ・ロイド2000年の作品。
有名なテナー奏者だが、正直な所よく知らない。(笑)
ロイドといえば『フォレスト・フラワー』という作品が有名ということくらいの知識。このCDは、ジャケットの黒さが気になって購入したが、実際聴いてみるとものすごく個性的なダークな音。このサウンドにあこがれてロイドが使用しているマウスピースと同じ物をやっとの思いで購入したが、あえなく撃沈・・・
James Carter/Chasin' The Gypsy
天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに捧げたアルバム。
1曲目からいきなりバスサックス(テナーサックスより1オクターブ低い楽器)を演奏したり、6曲目にはFメッツォサキソフォンという1920年代に一時期製造されたキーがFのサックスを演奏したりと普段聞くことが出来ないサックスサウンドがこのアルバムで楽しめてしまう。
抵抗感のあるヤマハのテナー(ブラックラッカー)をあそこまで男性的というか破壊的に演奏できるのはこの人くらいだろう。ちょっと怖い・・・
SONNY ROLLINS/SAXOPHONE COLOSSUS
テナーでジャズをやっている人なら知らない人はいないだろうソニーロリンズの傑作。
それほど聴くCDではないが、なぜか2枚所有している。『ST.THOMAS』を聴くと楽しい気分になるのは私だけではないだろう。アメセルMark6を購入したときに真っ先に譜面に向かったCDなので思い出深い・・・
今でも現役バリバリというのもスゴイが、ロリンズが24歳でこのアルバムを録音したという事実にさらにびっくり!
ARCHI SHEPP&MAL WALDRON/LEFT ALONE REVISITED
21世紀版の『レフト・アローン』。
今までアーチー・シェップのサウンドといえば、ブギャブギャキーキーした耳障りなサウンド(ファンの人ごめんなさい)で敬遠していたが、このアルバムではテナーサックスのサウンドが気に入って聴いています。
ただブギャブギャキーキーサウンドは健在なので、吹奏楽・クラシック系サックスしか聴いたことがない方はこのサウンドをどう思うのでしょう。
KIRK WHALUM/INTO MY SOUL
カークウェイラム2003年の作品。このアルバムではテナーだけでなく、ソプラノやアルトも演奏している。初期の作品と比べるとかなりシンプルな仕上がりでドライなサウンド。やはり流行のスムースジャズサウンドだが、過去にゴスペルアルバムを2枚出しているように他のプレーヤーとは一味ちがう。このゴスペルアルバムですがDVDも発売されています(輸入版)。ガーデラからシュガールのマウスピースに替えて、音が若干渋くなったみたい。
KIRK WHALUM/CACHE
ホイットニー・ヒューストンの名曲『Always Love You』のサックスソロで話題となったカークウェイラム93年の作品。このCDを購入した頃は存在を全く知らず、アルバムジャケットが気になって購入。派手なテクニックはないが、フラジオ域での独特なサウンドとリズム感は他にいない。1曲目の『X-FACTOR』では参加ミュージシャンも豪華!化粧品のCMに利用できそうなゴージャスなサウンド。このサウンドを聴いて黒いサックス(カイルベルスorガーデラ)が欲しくなった。というか今でも一番欲しい楽器・・・
COLEMAN HAWKINS/BODY&SOUL
ジャズテナーの父と呼ばれた最初の重要人物。
1939年に録音された『BODY&SOUL』はホークだけでなく、レスターヤングやスタンゲッツなど多くのミュージシャンが演奏しているが、渋さではこのアルバムが一番。
現在のジャズミュージシャンと違い、ビブラートを多用しているところなど時代を感じさせる。
CDではなく、レコードで聴きたいサウンド。頑張ってコピーしてみたい。
Clifford Jordan Quartet/ROYAL BALLADS
クリフォード・ジョーダン1987年の作品で、これまたバラードアルバム。
他のバラードアルバムと比べると録音が新しいためか、それとも録音方法が良いのかサックスのサウンドも今風に聞こえてしまうのがちょっと残念。しかしこのテナーサックスのサウンドは男性的な太いサウンドで素晴らしい!このアルバムは、アルバムジャケットの好み&バラードアルバムということだけで購入したので、どういうプレーヤーなのか今でもしりません(笑)
Stanley Turrentine/Ballads
しつこいが、これもバラードアルバム。
このアルバムは1960年から1984年に発売されたアルバムの中からピックアップされたベストアルバム。昔、FMラジオから流れていたスタンリー・タレンタインのサウンドに痺れ、何枚かアルバムを購入したが、ラジオから流れていた曲にめぐりあえず、未だに悲しい思いをしています。たしかサックスとトロンボーン?の2管だったような・・・お心当たりのある方は教えてください。
MICHAL BRECKER/Tales from the Hudson
マイケルブレッカーが本格的にジャズに取り組んだ1996年の作品。
といっても、硬くて腰のあるブレッカーのサウンド、パット・メセニーのシンセギターなど伝統的なジャズとはちょっと違う。個人的にはピアノ奏者マッコイ・タイナーが参加した『ソング・フォー・ビルバオ』と『アフリカン・スカイズ』が以外にもジャズらしくなくて逆にかっこいい。生の演奏ではオルタネイト・フィンガリング連発のものすごいアドリブを聴いて感動した。新しいアルバムが出る度に音がダークになってきている。
WAYNE SHORTER/NATIVE DANCER
おすすめのテナーというより、ソプラノサックスの名盤として有名な1枚。
ショーターの作品はジャズの時代しか聴いたことが無かったので、初めてこの作品を聴いたときは正直「なんじゃこりゃ!?」というのが第一印象。ミルトン・ナシメントのファルセットに度肝を抜かれた。ウェザー・リポートなどフュージョン時代のショーターが好きな方なら良いかもしれませんが、ソプラノの名盤というだけで購入するとびっくりするかもしれません。とても70年代のサウンドしています。
BILL EVANS/soul insider
Mark6にガーデラのマウスピースを使用してることから、マイケルブレッカーに近い硬くて腰のあるサウンド。キーボードにリッキー・ピーターソン、パーカッションにドン・アライアスが参加してることからわかるように、どこかアルトサックス奏者デビットサンボーン92年のアルバム「アップフロント」を感じさせる曲で始まる。
このアーティストはソプラノサックスを演奏するのが好きなようだが、もっとテナーサックスをバリバリ吹いて欲しい。
JOE LOVANO/I'M ALL FOR YOU
ジョー・ロバーノのバラードアルバム。以前、ストレート・テナーを使用したりと話題にはなっていたが、今までアルバムを聴いたことが無かった。もっとゴリゴリ吹く奏者かと思ったら、とても柔らかく暖かいサウンド。生音の評価が高いので、一度聴いてみたい。フランソワ・ルイの木製マウスピースを使用しているが、ハンドメイドのガーデラが6〜8万円だった頃、15〜20万円弱の値段で販売されていた記憶がある。サックスもストレート・テナーではなく、Borganiのロバーノ・カスタムを使用。
MARK SHIM/TURBULENT FLOW
コルトレーンとは違った、どこか宗教的なタイトル曲で始まるアルバム。国内盤がこのCDを含め2枚(1作目は廃盤?)発売されているが、若手の中では知名度が低い。ただしハードラバーのマウスピースを使用しているテナー奏者に熱狂的なファンが多い。Connのテナーとリンクラバーの組み合わせで、とてもダークで太いサウンド。
このアルバム以降、このアーティストの情報が入ってこないが、次回作に更なる期待しています。
ERIC ALEXANDER/NIGHTLIFE IN TOKYO
東京をイメージしてつくられた?エリック・アレキサンダー2003年の作品。
ゴリゴリとした男性的なサウンドで、生のサウンドを聴いてみたいアーティスト。リーダーアルバムでは、はりきりすぎ?て吹きすぎ(音数多め)のように感じるが、1音1音ハッキリとしたサウンド。デビュー当時のライバルでもあるジョシュア・レッドマンのサウンドが柔らかいサウンドに変化していくのに対し、アレキサンダーはサウンドのイメージ変えずに自身のプレイを貫いているようだ。
ERIC ALEXANDER/Gentle Ballads
エリック・アレキサンダーの名バラード集。
普段バリバリ吹きすぎてしまうアレキサンダーなので、バラードアルバムなら丁度良いバランスかな?と思ったが、ちょっと物足りなく感じた。オリジナルアルバムの中にバラード曲が入っているからこそ男性的なテナーの醍醐味が楽しめるのではないかと思う。1曲目の『The Midnight Sun Will Never Set』は良いが、定番過ぎる『Left Alone』や『Harlem Nocturne』はマクリーンやサム・テイラーと比べると弱いかな?
ERIC ALEXANDER/DEAD CENTER
2004年に一番聴いたサックス・プレイヤー。以前のアルバムに比べ、どこか洗練されたサウンド(演奏)に感じる。ただ残念なのが、エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダーの音作りが前から好みではないところ。風呂か大ホールで更にエコーをかけたようなサウンドに抵抗感をおぼえる。もっと残響をおさえたドライな“音作り”でもいいと思うのだが・・・。部屋のサイズや環境によって音の聞こえ方も違うし、人によって好みの分かれるところなのかな?(リマスタ盤のサウンドも苦手なので・・・)
JOHNNY GRIFFIN/WAY OUT
シカゴ出身のテナー奏者、ジョニー・グリフィンの1958年録音。
この作品の目玉、『Cherokee』はテンポ=360というアホといえるようなスピードで演奏されている。このような速いテンポでもサブトーンで演奏される低音は独特の魅力を感じる。所々に7連符の音使いがあらわれるが、あまりの速さに8分音符が入りきらなかったのだろう。とてもコピーする気にはならないが、聴くだけなら楽しいアルバム。DTMソフトで、スピードを落として聴いてみようかな?
安保徹/MISTY NIGHT
デクスター・ゴートンのような力強く太いサウンド。以前はアメセルやキングのSuper20を使用していたようだが、現在はConn+リンクメタルを使用している。このアルバムでは『BODY&SOUL』が2曲含まれていることからわかるように、バラード曲に重点を置かれているようだ。コルトレーンを意識したサウンドが多い中、このアルバムのようにシンプルにテナーサックスの“音”を聞かせてくれるのはうれしい限り。『YOU'VE CHANGED』もおすすめ。
佐藤達哉/ECDYSIS
そういえば私が初めて知った日本人サックス奏者が佐藤達哉だった。今から20年程前のことである。この頃、松本英彦が美空ひばりの『林檎追分』をよく演奏していたが、このアルバムの2曲目にクレジットされているのを知りどこか懐かしく思った。(演奏は全く違うけれどね。)昔はブレッカー並にバリバリ吹いていた記憶があるが、『I'll Keep Loving You』のようなサブトーンと多用したバラード曲も良い。テナーのサウンドも良いが、予想以上にソプラノサックスのサウンドが気に入ってしまった。
RONNIE LAWS/THE BEST OF RONNIE LAWS
ローニー・ロウズのベスト盤。ベスト盤と呼べるほどたくさんの作品があるかは疑問だが、1曲目の『ALWAYS THERE』からクラビネットとエレピを大胆に取り入れた70年代を匂わせる曲がアルバム最後まで楽しめる。70年代のサウンドイメージは、どこかコテコテの大阪を感じるのは私だけか?ちょっと違うが、ガトー・バルビエリも大阪系に入ると思う。日本では『Gメン'75のテーマ』、『太陽にほえろ!のテーマ』など70年代の曲は、ブラスやストリングスを取り入れた今聞いてもカッコイイ曲が多い。
DON MENZA/BILEIN
バリバリ吹くというより、ズルズルしたテナーサウンド。タイトル曲でもある1曲目の『Bilein』では腰のない?サウンドで聴きづらく感じるが、2曲目のバラード曲『It's April Again』では素晴らしいサブトーンを聴かせてくれる。(一歩間違えるとムードテナーっぽくなるかも)。ジャケットを見る限り、黒いカイルベルスを使用しているようだが、とてもカイルベルスらしくないサウンド。自分のサウンドを確立しているのだろう。アップテンポの曲は好きでないので、バラードだけ聴いています。
branford marsalis/eternal
ブランフォード・マルサリス初のバラード集。CDの帯にはコルトレーンの傑作『バラッズ』に挑んだ意欲作!?となっているが、コンセプトは『至上の愛』に近いと思う。日本盤ボーナストラックに『BODY&SOUL』が収録されているが、このアルバムにあっていない気がする。(演奏は素晴らしいけれど・・・)現在最高峰のプレーヤーだと思うが、87年頃サントリーのCFに使われていた『Coming Home』や『Steep's Yeek』など初期のサウンドの方が好きだなあ。
SAM“THE MAN”TAYLOR/Swingsation
ムードテナーや演歌テナーで有名なサム・テイラーのジャズアルバム。これは1955年前後に録音されたジャズ(R&B)を演奏する貴重なアルバム。もともとこの人のルーツはスイングジャズだが・・・・。この当時からグロウルを多用した唸るテナーサウンドは健在!この頃の映像もLDで所有しているが、サムテイラーだけでなく楽団全員が楽しそうに演奏しています。サム・テイラーが所有していた赤い(キーは銀メッキ)セルマーのサックスは現在何所にあるのかな?ちょっと気になります。
TOM SCOTT/APPLE JUICE
私の大好きな時代のフュージョンサウンド。これはライブアルバムだが、とにかくメンバーが豪華!もちろんトム・スコットのサックスやマーカス・ミラーのベースも素晴らしいが、私のおすすめはリチャード・ティーのキーボードサウンド。ちょっと歪んだフェンダー・ローズのピアノサウンドがたまりません。この頃はヤマハのテナーサックスに、アジャストーンのマウスピースと言う組み合わせだったんですね。サックスだけでなくベースやドラム、キーボードの素晴らしいサウンドが楽しめるアルバムです。



←Back  Next→







トップ アイコンTop

直線上に配置