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INTRODUCTION TO CPU (始めに) |
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巷には色んなコンピュータが出回っています。そしてその中には必ず「CPU」が搭載
されています。秒進分歩の分野でもあるので、うっかりしてると、あっというまに浦島太郎に(^^;
そんなわけで、自作をしている方、これから勉強してみようという方、時代の流れについていきたい方…そんな
方にお役にたつと思います。初めての方はまず、CPUの性能をあらわしているいろんな用語の勉強から どうぞ。
用語をクリックすると解説にジャンプします
わからなかったら調べてみよう o(^-^)o
CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)、
日本語だと「中央演算処理装置」とか言われたりします。コンピュータの目的でもある"計算"を行って
いる一番メインの装置です。大型コンピュータなどでは複数個のプロセッサで処理させることもありますが、
一般的なパソコンではCPUは1個である場合がほとんどです。

例えばこんな感じのチップが1個搭載されているわけです。(写真はVIA製C3-1.0Ghz Ezraコア)
ちなみに日本で最速の処理速度を誇るのはNEC謹製の
地球シミュレータで、プロセッサ数はなんと5120個!1秒間に40兆回の計算ができるという怪物です。
電気代は、年間10億円ともいわれてます。個人で持つのはムリですねぇ(^^;
ICはクロック信号に合わせて動作しています。この信号でタイミングを取ることで、
CPU内部の各部分が論理的に正常に動作できるわけです。動作周波数とは、このクロック信号が1秒間に何回
発生するのかを表しています。同じCPUであれば当然周波数が高ければ、それだけ性能(計算能力)が高い事
になります。
15年ほど前、私が始めて使っていたパソコンは動作周波数20Mhzくらいだったと思います(^^; それがいまじゃぁ
3Ghz(≒3000Mhz)を平気で越えてくるご時世です。凄いとしか言いようがありませんね。
パソコンのメモリと言えば、だいたいマザーボード上に載っているメモリカードの事になりますが、
CPUでプログラムや画像、音楽などのデータを処理する為にはそうしたプログラムやデータをCPU内部に持ってこなければ
なりません。しかし、ここで重要な問題が!CPUがあまりにも高速なので、メモリアクセスをしている間、CPUはなにも
する事がなくてとっても暇になってしまったのです。これではせっかくCPUが高速になっても意味がありません。そこで、
頻繁に使われるプログラム中のコードやデータを、一時的にマザーボードのメモリよりも高速(でも高価)なメモリに保存して、
そこにCPUがアクセスする方式が考え出されました。これがキャッシュメモリです。
最近のハードディスクにキャッシュが内蔵されているのも、同じ考えからきています。遅いディスクにアクセスするよりもメモリ
の方が遥かに高速ですからね。最近のCPUは1次キャッシュだけでなく、2次キャッシュもCPU内部に統合されているものが
多いです。中には3次キャッシュ内蔵のものまであります。
マザーボード上にあるメモリモジュールや拡張スロットとCPUとを接続している経路の事。又はそこから
転じてその経路の動作周波数の事をいい、CPUのスペックでFSBという場合には後者の意味で使われます。
キャッシュメモリの項でも書きましたが、マザーボードに乗っかっているメモリなどへのアクセスはCPUの処理速度に比べると
かなり遅いものです。その遅い部分の速度を底上げすればパソコン全体の処理速度もアップするので、この数値が大きいほうが
システム全体のパフォーマンスは良いと言えます。
CPUの動作クロックも、このFSBから生成されています。例えばPentiumIII 1.2GHz(FSB133Mhz x 9.0倍=1.197Ghz)とか、
Pentium4 3.2GHz (FSB800Mhz x 4.0倍=3.2Ghz)といった感じでFSBを基にしたCPUのクロック生成が一般的です。
CPUの動作周波数はFBSの動作周波数をベースに作られています。このFBSを何倍にしてCPUクロックを
生成しているのかを表しているのが、クロック倍率(Bus Ratio)です。
例えば1Ghz(1000Mhz)のCPU
をFBS100Mhzで動かすとすると、クロック倍率は10倍になります。最近は様々な高速化技術が使われているので、少し
ややこしくなっていますが(^^;)例えばFBS400MhzのCPUに使われるメモリ、DDR400は実際の動作周波数は200Mhzだったりします。
(1クロックで2回動作が可能なので、200Mhz x 2 = 400Mhz)
日本語訳は「熱設計時電力」。CPUは計算をする為に電流を流しています。一般的に高速なCPUほど
多くの電力を必要としていますが、そのエネルギーは全て計算に消費される訳ではなくて大部分は熱として放出されます。特に
近年のCPUは100Wを越えるものも出てきており、適切な放熱を施さないと自分が発生させる熱でCPU自身を破壊してしまうことも
あるのです。
こうした事態にならないように、CPUベンダーはCPUごとにどの程度の廃熱設計を行えばよいか、基準を設けています(単位はワット)
これがTDPです。
1つの命令で複数のデータを処理する高速化手法です。IntelからはMMX、それに追随してAMDからは
3DNow ! といった名称で始まりました。現在ではSSE(Streaming SIMD Extensions)という拡張命令が一般的になっています。主に
マルチメディア(音声・画像・動画)などの処理で頻繁に使われるものを高速に処理できるよう、工夫が施されているようです。
ただ、CPUにこうした拡張命令が実装されていても使用するソフトウェアがこれらの命令を使用するようにチューニングされていない
と効果はありません。
現代のCPUは、コアチップ(演算回路や高速キャッシュ)と周辺回路などから構成されるのが一般的ですが、
このコアチップの配線の幅(電流が通る配線ですね)はどんどん微細化しています。2004年では90nm(90ナノメートル)のものが主流に
なってきています。リーク電流やCPUで使われるコンデンサの増加などの問題によって、プロセスルールの微細化=省電力とも
言えなくなってきていますが、一般的には同じ規模のCPUにおいてこのプロセスルールの小さいCPUの方が電力消費が少なく、
発熱も少ないと考えられます。
配線が微細になるほど熱には弱くなるので、最近のCPUの廃熱には十分注意が必要になります。
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