モーリタニア都市別ガイド

ヌアクショット アタール シンゲッティ
テルジット ネマと希望街道 ワラッタ

ネマと希望街道
 
Nema&Route de l' espoir


  
ティンベドガにて。モーリタニア南部は肌の色が黒い人が多い。


ヌアクショットから1100km。この国の南部を西に延々と敷かれた立派な舗装道路がある。希望街道(Route de l' espoir ) と名づけられたこの道の終点にある大きな町がネマだ。
この町は古くから隊商ルートの十字路として栄えた。ラクダの隊列はマリのトンブクトゥからネマを経て、ワラッタ、シンゲッティ・・・砂漠のオアシスをたどり、黄金の国ガーナの財宝を運んだことだろう。
ここから先は古の隊商たちと同じ砂漠の道を越えていく。

■  ■  ■


希望街道 Route de l' espoir


ネマを紹介するよりも、この道路と道沿いの町のことを紹介すべきだろう。
ヌアクショットからネマまでは満員の乗合タクシーに揺られて丸二日。途中何があるか、といえば、360度砂漠・・・・・。砂漠しかない。ときおり・・・・約100kmごとに町や村が現れる。
砂漠は砂丘が広がったり、平坦な砂原が続いたり、岩山があったり、潅木がポツポツと生えるサバンナになったり。砂の色もベージュ、オレンジ、ピンクと微妙に変化する。
どこまでも続く砂漠、砂漠、砂漠。見所は、砂漠。ひらすら砂漠。他にに見所は・・・・・ない。あえて言えば、ひたすらまっすぐに伸びた道の先に、逃げ水が出現することか。もちろん水にたどり着くことは決してない。


希望街道沿いの町へは空港近くのガレージメルセデスから車が出ている。ネマまでダイレクトに行く車は一日数台。


ティンベドガの道の駅。う〜む。唸りたくなるほど田舎。

■ブーティリミット(Boutilimit)■

ヌアクショットから約150km。(2h)モーリタニアにおけるイスラム教の中心地。
この町周辺の砂丘はとても美しく、ヌアクショットから気軽に行ける砂丘として訪れるのも良いだろう。

■アレグ(Aleg)■

ヌアクショットから約260km。(5h)
街道沿いでは大きい町。ここで休憩を取った。ここの休憩所はちゃんと建物で、トイレもある。チジクシャ行きにトライしたい人はここで情報を集めるのがいいかも。

■キッファ(Kiffa)■

ヌアクショットから約600km(12h)
街道の中間にある大きなの町。ここで休憩をとった。この町には空港もある。
この町からはマリ行きの車が出ているが詳細はわからず。

■アユーン・エル・アトラス(Ayunu l Atrus)■

ヌアクショットから約800km、マリまで180km。
地元の人は単にアユーンと呼ぶ。ここも空港がある町。周囲は岩山があり、景観が美しい。ここからマリのニオロ(Nioro)行きの車が出ている。

■ティンベドガ(Timbedgha)■

アユーンから約200km。(2h) ネマへ107km。
ここからマリのナラ(Nara)へ車が出ている。
ガーナ王国の遺跡、クンビ・サレーまではここから車をチャーターして約70km。

★クンビ・サレー遺跡(Kunbi Salah)
8世紀ごろから栄えた古代ガーナ王国の首都と考えられている西アフリカを代表する遺跡。
ガーナ王国は現在のモーリタニア、マリ、アルジェリア南部あたりに位置し、サハラ以北の塩お西アフリカの金の交易によって栄えた国。アラブの国々から「黄金の国」と呼ばれていたが、1077年モロッコのムラビート朝の攻撃により崩壊した。遺跡は1913年に発見され、城壁、墓地、モスクなどが残っている。 (旅行人ノート・アフリカより引用)

これらの町にはそれぞれ一応宿はある。道の駅の休憩所のテントにゴロ寝することもできる。
どの町も大きい町とは言っても実際の見た目はド田舎。だが、食事も休憩所でとれるし売店もあるので問題はない。

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ネマ Nema

希望街道の終点、ネマは街道沿いで一番大きな町だ。マリとの国境に近いため、黒人の数も多い。遊牧民の民族衣装のほかに、ブラックアフリカの開放的で情熱的な民族衣装も鮮やかに目に飛び込んでくる。 電気、水道、電話はもちろん、銀行や郵便局もあり、食堂もたくさんある。ここからワラッタへ行くならこの町で水や食料を確保したほうがいい。
マリへ抜ける人もここが拠点となる。

宿は数件。私が泊まった宿は看板もなく、時には宿にもなる、という趣のこぎれいな家だった。
乗合タクシーを降りて「宿はどこ?」と尋ねた男が自分の家に私を連れて行ったわけだ。
きれいで居心地最高、もてなしも申し分なかったが、宿代はいくら?といくら聞いても答えず、出発時にやっと言われた宿代が5000ウギア・・・・(涙)

食事は町にたくさんある食堂で。 ハンバーガー200ウギア、コーラ100ウギア。ほかにもおそらくメニューはあるだろう。

泊まった宿
Cheikhe q Cherif Ahamed Did Be (主人の名前)
TEL 5130318  6717537(携帯) 


ガレージからメインストリートを少し歩き、郵便局をすぎた角を左に曲がってしばらく歩いたところにある。郵便局をすぎた角の食堂の人に聞けばわかるはず。
きれいで居心地満点だったが、ぼられてしまった。1000ウギアでよかったんでしょうけど。

移動

■ワラッタまで■

120km、3〜4時間。
街角にあるなんの変哲もない商店から出る仕入れのトラックにて荷台は1500ウギア、助手席は3000ウギア。
ネマには旅行者をワラッタまで運ぶのを生業としている小太りのいかにも悪人っぽいオヤジがいるが、相手にしないほうがいい。 
ワラッタ行きの車はほぼ毎日。出発は基本的には午後3時らしい。遅れて夕方の出発だったが。

■ヌアクショットまで■

1100km。町の中央にあるガレージから。車がよかったためか行きより早く着き、所要1日半、6500ウギアだった。
車は毎日ある。



■マリまで■

マリまで150km。ナラへ向かう。車は毎日ある。

★各陸路ボーダーには両替所はないらしい。ウギアが余ったなら町にいるうちに替えておいたほうがよいだろう。大半を国境付近の交通などはユーロや米ドルなどを使っても問題ない。


ネマのガレージ。希望街道沿いの町やヌアクショットまでの車はここから出る。

(注)私自身は国境越えはしていませんので国境関連の質問には答えかねます。どなたか陸路でマリへ抜けた方、ぜひ情報をお寄せください。



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