モーリタニア都市別ガイド

ヌアクショット アタール シンゲッティ
テルジット ネマと希望街道 ワラッタ



ヌアクショット Nouakchott


ヌアクショットの町の地図。私の記憶を頼りに作った地図なので間違っていてもあしからず。
★訂正  「ハンバーガー通り」は分岐点より南側の道の「Rue Alioune」のほうでした。それに伴い
ネット屋・本屋も交差点を挟んで1ブロック南側が正しい。ネット屋の並びに旅行会社もあり。


モーリタニアの首都。この国においては大都会。だけど、どうみても田舎町。

私はこの町が好きだ。
常にそよそよと心地よい風が吹き、舗装道路の上に薄オレンジの砂が積もっていて、足元はふんわり。その砂の中には白い貝殻が混じっている。 この町には海があるのだ。幻想的でやさしい色の海。

やさしくおっとりとした人々。危険なことは何もない。 内陸に行ったらできないコンビニで買い物や食堂で食事、インターネットなど何気ないことが普通にできるのもこの町の魅力。
心にやさしい町。旅の疲れを癒すにはこんな町がちょうどいい。



■  ■  ■


ヌアクショットのみどころ


■グランマルシェ


男性用のブブー売り場。

この町最大の見所。とはいえここもモロッコなどの大きくて楽しい市場と比べると、たいしたことない。といってはそれまでなのだが、モロッコともこの先続くブラックアフリカとも明らかに違う品揃えと魅力があり、やはり市場は楽しいのだ!

特筆すべきはなんといっても民族衣装。
男性用のブブーはきれいに畳んで売られているが、女性用のメルハファはふんわり丸めたり長く垂らしたり。職人が足踏みミシンで縫い上げていく薄くてふわふわの布たちは、市場全体を覆いつくし、まるで花が咲いたように美しく、鮮やかな印象を残す。

ブブーは刺繍などによって値段が変わり、上下セットで2000ウギア〜5000ウギア。メルハファは1000ウギア位から。

市場はその国人々のライフスタイルがそのまま表れる。アウトドア製品が多いのがこの国の特徴。携帯用のコンロやランタン、小さい鍋など。モーリタニア人の大好きなお茶道具もかわいい。

お土産にできるようなものがあまりないモーリタニアだが、中でもおみやげにおすすめなのは小さなホーローのティーポット。現地の人にとっては直接火にかけて使う超日用品だが、この国のお土産の定番で、どこの観光地にもかわいく模様のついたものが1200ウギア程度で売られているが、この市場で買えば600ウギア。

民俗的なものでステキなのはタバコ道具。 粉のタバコを細パイプに詰め込んで、火をつけて吸う。このパイプと詰め替え時に使うスティックと皮製のケースがセットで2000ウギア程度。

<アクセス>
町の中心部に近いので歩いていく。市場内は細かい路地がたくさんあり、そぞろ歩きが楽しい。


■港(ポート・デ・ペシェ)


いいところだったな・・・・。


首都からたった5キロなのに左右何もない道を一直線に走ると、砂丘の向こうに海が広がってくる。
ペシェの港は広い砂浜の一角にある。
港といっても、砂浜。水揚げされた魚を取引したり冷凍したりする建物があるだけで、他に建造物は何もない。
長さ10mもない小さな細長い船が砂浜にたくさんたくさん並んでいる。カラフルに彩色された船は、目もついていて、まるで生き物のよう。男たちはこの船にエンジンをつけて大海原に出て行くのだ。
たくさんの船が一斉に漁から帰ってくる夕方の4時から6時頃に行ってほしい。

船を陸にあげる手伝いをする船押しの少年。取れた魚を運んで売る女性たち。牽き車に重いエンジンを載せて運ぶロバ。活気があるのだが、なにか現実感がない。空が曇って海が荒れていたからだろうか。それぞれが柔らかな海の色に溶け込むように幻想的な風景をなす。

<アクセス>
町の中心から西へ約5km。タクシーで10分。300ウギア程度。
アブドゥル・ナセル通りの一角から市バスや乗合タクシーもある。


モスクモロカニア

 
モスク。ちょうど雨が降ってきたので写真暗いが、ほっとするにはぴったりの場所。


モロッコの援助で建てられたモロッコ様式の美しいモスク。
大きなモスクなのだが、誰もいない。本来中に入ってはいけないのだろうが、こっそり中に入ってみた。
静かだ。モロッコ式の緑の瓦の屋根に四角いミナレット。
敷き詰められたカーペットの上に座り込んで休憩。モザイクタイルの柱や壁。美しい天井。

ヌアクショットには中心部にサウジアラビアの支援で建てられたグランドモスク(モスクサウディー)というササウジ様式の美しいモスクがあるが、こちらは異教徒は入れない。内陸のオアシス村の日干し煉瓦のモスクもやはり中には入れない。モスクモロカニアはモスクでほっとしたい人にはおすすめの穴場といえよう。

<アクセス>
町の中心からケネディ通りを南に1キロ。
私は乗り物好き。帰りはバスに乗って一気に帰ってきた。(バス20ウギア)


■国立博物館

60万年の歴史を持つモーリタニア。国立博物館には石器や土器の時代から、現在に至る遊牧民の暮らしなどが展示されている。楽器や民族衣装、装身具、生活道具など、それなりに面白い。
・・・・が。特別すごいものはない。ヒマなら行くか。とりあえず押さえとくか。ただし入場料500ウギア。(笑)

<アクセス>
ガイドブックの地図どおりに行くと、図書館になっていて不思議に思う。入り口がわからず迷ったが、実は図書館と美術館は同じ巨大な建物の隣同士。美術館に客はいないが図書館には人がいるので、入り口は聞いてみたほうが早いかも。


ヌアクショットは道路に砂が積もった町だ。左は国立博物館に併設する図書館

宿と食事

■宿■

ヌアクショット中心部には宿が結構あるので問題ない。私の泊まった安宿はこれ。

Auberge de Jeunesse l’Amitie (オーベルジュ・デ・ジュネス・アミティエ)
tel 525 4419


ロンプラの筆頭に載っていて一番安い、外国人旅行者が一番集まると思われる安宿。
オーベルジュジュネス、というのはユースホステル、アミティエは友達という意味だそうだ。
その名のとおり気軽でフレンドリーな宿。庭のテントでいつでも誰でもくつろげるのがいいかんじ。
通常は小さなベッドの部屋だが、庭のテント脇の別棟にサハラスタイルの部屋もあり、好きな方を選べる。
どこに行くにも便利な場所にあり、静かで宿の人もフレンドリー。 居心地よかったです。

ドミトリー 1ベッド 1000ウギア 
シングル2000ウギア シャワー・トイレ共同

食事もオーダーできる。
ホットシャワーは出ないが、ホットシャワーを使えるところまで連れてってくれるので問題ナシ。
私はお湯を沸かしてもらってバケツシャワーにしたんで行かなかったけど。


宿の中庭にあるテント。いつでもゆったりくつろげる憩いの場所。

■食事■

ヌアクショットを普通に歩いている分にはあまりレストランは見かけなかったが、ハンバーガー通り(勝手に銘々)なる通りがあって、そこに行くと数件の食堂や、外の釜でパンを焼いている焼きたてパンのハンバーガー屋台があり、安くて確実においしいものが食べられる。
ハンバーガーはひき肉のカバブと山盛りの揚げたてポテトをパンで巻いたものが200ウギア。
ハンバーガーの値段の割に、飲み物が高いのが難点。


ハンバーガー通りのパンは他と違って薄っぺらのピタパン。焼きたてで美味い!

<イラクレストラン>
この通りにある一番人気の食堂。ここは英語のメニューもある。 安くておいしくて、メニューもバリエーションがあるのがうれしい。

<24hコンビニ>
この町において最も重要な場所。見た目は普通の店なのだが、いつでも開いているし、何でも買える。ここのおじさんは上品でやさしい人で、私が行くと必ずなにかおしゃべりしてくれた。
○○はある?と聞くとなんでも出してくれるので楽しい。
便利だったのは紅茶のティーパックをバラ売りしてくれること。そして水はここなら180ウギア。

<スーパー>
ちょいとすかしたスーパーが一件。この国にしては食料品の種類が多い。値段も高めだが。
私はここで小さいビンに入った蜂蜜(120ウギア)を買って持ち歩いていた。かっこいいスーツを颯爽と着こなした妙齢の美人姉ちゃんがレジ打ちをしているが、なぜかいつも釣銭がなく、120ウギアの蜂蜜を2回買って2回とも100ウギアにまけてくれた。(笑)



移動


各町への乗り場はガイドブックに書いてある場所とは異なってるので各自確認すること。

■アタールまで■
北東に500km 約6時間
シンゲッティなど、アドラール地方の拠点、アタール行きの車の乗り場はは市内中心部から北東へ約5km、「ガレージメルセデス」。 (タクシー300ウギア) 文字通りメルセデスの4WDとメルセデスの大型トラックが集まる場所で、朝8時頃からほぼ毎時車が出ている。午後は本数が少なくなることが予想されるのでやはり午前中がベター。
テルジットに行く人はアタール行きに乗り、途中のジャンクションで下車。

■ネマまで■
西に1100km 約2日間。
希望街道(モーリタニア南部、キッファ、ネマ等を結ぶ舗装道路)沿いの各町へは市内中心部から北東へ約3km、空港近くの「ガレージレクサール」から。(タクシー200ウギア)
ガレージメルセデスに集う車に比べると、かなりオンボロだが、道はいいので問題はない。

■ロッソまで■
南に250km。約3時間
乗り場は市内南部のガレージのようだが未確認。

■ヌアディブまで■
北へ500km。海沿いを走るルートはロマンはあるが、危険で困難。満潮時を避けて潮時をみながら砂浜を走る。
海沿いルートは危険な為、アタール、シュームと陸路で行き、列車に乗るのが一般的。



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